『相手に9割しゃべらせる質問術』
- 2017/11/08(Wed) -
おちまさと 『相手に9割しゃべらせる質問術』(PHP新書)、読了。

コミュニケーション・スキルに関するハウツー本。
おちまさと著ということで買ってみました。

相手に9割しゃべらせると、
相手も気持ちよいし、こちらも欲しい情報が得られるしで
Win-Winというのは納得。

特に私は、あまり自分の話をするのが好きではないので、
基本的にコミュニケーションは、質問や相槌で相手に話してもらうという流れを
作っていくことを好みます。
比較的、聞き上手に振る舞えているとは思うのですが、
やっぱり話の接ぎ穂が見つからない場合もあって、
変な間ができると心の中でオロオロしてしまいます。

で、本作で語られる内容ですが、
そんなに体系だったコミュニケーション・スキルの本ではないのですが、
具体的なやりとり事例は豊富なので、
「あぁ、こうやって次に進めればよいのか」というヒントは多かったです。

コミュニケーション自体が苦手な人にとっては、
「その個々のスキルを使うレベルに行けてないよ・・・・・」てな感じではないでしょうかね。
あんまり役に立たない気がします。

かと言って、それなりにコミュニケーションができる人が、
さらに質問の武器を整えられるかというと、意外と基本的なスキルばかりなので、
そちらもあまり役に立たないかも。

切り返しのフレーズとか、そういう個別具体的な技を
1個2個増やせるというぐらいの内容ですかね。


相手に9割しゃべらせる質問術 (PHP新書)相手に9割しゃべらせる質問術 (PHP新書)
おち まさと

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『狭小邸宅』
- 2017/11/07(Tue) -
新庄耕 『狭小邸宅』(集英社文庫)、読了。

全く知らない著者&作品でしたが、
タイトルの語感とカバーイラストのポップさから
「住宅購入に関するドタバタコメディかな?」と、
『みんなのいえ』的なノリを想像して買ってきました。

が、それは私の勝手な想像でした・・・・・。

いきなり延々と続くブラック不動産会社の描写。
上司の暴言はあるわ、暴力はあるわ、同僚の見て見ぬ振りがあるわ、
どーしよーもない会社です。

全然笑えない・・・・・。

それでも、この状況がどのように変化していくのかが気になり、
無理無理読み進めていくと、
ついに主人公は勤めていた営業所からクビ宣告され、
別の営業所に異動になることに。
そこで仕えた上司は、これまでの不動産業界にありがちなゴリゴリ・パワハラ系上司ではなく
完全能力主義かつ合理性で全てを判断する冷酷上司。
実績の上がらない主人公は存在しないかのように扱われますが、
ある日、一発大逆転の案件が転がり込んできます。

ここから一気に事態は進行し、冷徹上司の徹底指導が始まります。
その指導内容は、前半のパワハラ描写に比べればアッサリしてましたが、
でも、理路整然とした営業ノウハウの伝授は興味深い内容でした。

で、ここからサクセスストリーになるのかと思いきや、
今度は、仕事とは一体なんのなのか?という哲学的命題に悩み始める主人公。

ステージごとに、主人公のキャラクターが変わり過ぎて、読み難かったです。
そして、日本語の文章も小慣れていなくて、場面の継ぎ目が分かりずらいところが
多々ありました。

本作がデビュー作のようなので、仕方がないのかな。
でも、本作の後にそれほど作品を生んでいないところを見ると、
その程度の技量の方だったのかな。

非常に中途半端な読後感で終わってしまいました。


狭小邸宅 (集英社文庫)狭小邸宅 (集英社文庫)
新庄 耕

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『あしたの経済学』
- 2017/11/06(Mon) -
竹中平蔵 『あしたの経済学』(幻冬舎)、通読。

地元の図書館のリサイクルフェアでもらってきた本。

小泉改革時代の考え方を
アベノミクス進行中の今読んでいても、
全然頭に入ってきませんでした(苦笑)。

経済政策は、その時の日本の政治的な状況や他国の政治的な状況、
トップ企業の戦略、思わぬ事件など、様々な要素が絡んだうえで
内容とタイミングを考え切らないといけないので
非常に複雑な思考を要するものとは分かりつつ、
経済回復の過程にある政権と、回復させられなかった政権とでは、
勝負ありな感じですよね・・・・・。

それはともかく、内容についての感想は、
何だか、思いのほか、教科書的な印象を受けたことです。

もっと、経済政策全体の戦略というか大局観を踏まえて
解説をしてほしかったと思いました。


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『ヴァン・ショーをあなたに』
- 2017/11/05(Sun) -
近藤史恵 『ヴァン・ショーをあなたに』(創元推理文庫)、読了。

ビストロ・パ・マル・シリーズ第2弾。

下町のビストロを訪れるお客様が抱えた日常の謎。
食事をしながらの会話の中で、ふと口にした謎を、
シェフをはじめとしたビストロの4人が見事に解決していきます。

日常の謎とその真相については、
ちょっと強引というか、仕込み過ぎじゃないかと思えるものも多いのですが、
それよりも、ビストロの4人のチームワークが(そして勘違いも)面白いです。

そして何より、料理の描写が美味しそう。
フランス料理なんて食べたことがないので、
知らない料理名がたくさん登場してきますが、
そのどれもが美味しそう。想像しながら堪能しました。

後半は、三船シェフのフランス修業時代のエピソードも収録されており、
「あれ、意外とまともな修業時代を送ってたんだな」と失礼な感想をもったり(苦笑)。
どこで、あの偏屈な感じを身に着けたのでしょうかね。


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近藤 史恵

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『地域に生きる』
- 2017/11/04(Sat) -
農林水産省東北農政局 『地域に生きる』(農文協)、読了。

サブタイトル「農商工連携で未来を拓く」というフレーズから、
様々な農商工連携の事例が紹介されているのかなと思ったのですが、
どちらかというと、企画者の農政局の目線が強く、
農政行政の俯瞰したモノの見方で貫かれているように思いました。

第一章は、行政らしいデータとアンケートの羅列で
その地に生きる人間の顔が見えてこない味気なさですが、
次第に、具体的な活動を行っている人々の紹介が出てきて、
親近感を覚えるようになりました。

東北地方と同じ、東海地方の田舎に生きる私としては、
やはり、実際に活動している人々の声、
特に、活動を率いているリーダーの声に共感を覚えます。

もっともっと、活動している人々に寄り添ったルポを読みたいなという気持ちになりました。
とりあえず、本作では、活動している組織とリーダーの名前が分かったので、
これから自分でも折っていきたいと思います。


地域に生きる―農工商連携で未来を拓く地域に生きる―農工商連携で未来を拓く
東北地域農政懇談会 農林水産省東北農政局

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『八月の路上に捨てる』
- 2017/11/03(Fri) -
伊藤たかみ 『八月の路上に捨てる』(文春文庫)、読了。

お初の作家さんです。
角田さんの元旦那さんという知識しかなかったのですが、
タイトルが気になったので読んでみました。

表題作他2作が収録されていますが、
特に表題作が面白かったです。

主人公の男は、街中の自動販売機に缶ジュースを詰める仕事をしており、
妻とは離婚したばかり。
同じ配送車に載っている上司の女は、今日で車を降りて総務へと異動になる。
車中で女が男に、離婚の経緯を聞き出しながら最終日の仕事をガツガツ進め、
男の意識は時々、元妻や不倫相手との過去に飛んでいく・・・・。
きれいに表現できていませんが(笑)

この話は、設定や構成が絶妙なんです。
自販機にジュースを詰める仕事というのが興味深いですし、
正社員の女とバイトの男という組み合わせも今風だし、
元妻は主人公の男よりも高収入な大黒柱的女子だったのに
職場の人間関係で鬱になって退職、そして家庭内でもギスギスした空気になり、
男は不倫の道へと向かってしまう。

この家庭の中でのギスギス感や
男が妻に対して何かを諦めてしまう過程、
妻がどんどん勝手に追い詰められていってしまう過程、
いろいろと過去の重たい空気を孕みながら、
自動販売機のジュース補填をする今とを行き来するので、
女上司のサバサバした空気に中和されます。

どんな重たい終わり方をするんだろうか?と結末が少し怖かったのですが、
意外にも、男は元妻とまさに離婚をする数日の流れが非常に爽やかでしたし、
女上司の方も、温かい流れになっており、読後感が良かったです。

著者の他の作品も読んでみたいなと思わせる本でした。


八月の路上に捨てる (文春文庫)八月の路上に捨てる (文春文庫)
伊藤 たかみ

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『幸福な生活』
- 2017/11/02(Thu) -
百田尚樹 『幸福な生活』(祥伝社文庫)、読了。

時々、本読みさんのBlogで見かける本なので読んでみました。

百田氏の作品に抱いていた「重厚」というイメージとは打って変わって、
皮肉のこもったショートショート集でした。

個人的にはイマイチ。
オチの落差を激しくしようとしてなのか、
それまでの話のテンポが軽すぎというか、悪乗りしすぎというか。

私としては、オチの1行前まではひたひたと日常が進行し、
最後の1行ですとんと落とすタイプの落差の方が好みです。

ちょっと下ネタの色が濃いのも
苦手な要素の1つだったでしょうかね。

しっかりとした長編を今度は読んでみたいと思います。


幸福な生活 (祥伝社文庫)幸福な生活 (祥伝社文庫)
百田 尚樹

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『伊勢平氏の系譜』
- 2017/11/01(Wed) -
横山高治 『伊勢平氏の系譜』(創元社)、読了。

祖父の本棚にあった本。

実家のそばには、忠盛塚というものがあるのですが、
その由来をはっきりと知ったのは、大河ドラマで平清盛を取り上げたつい最近のこと。
と言っても、ドラマを見ていたわけではなく、家族の会話の中で知ったのですが。

どうも私は、平家物語あたりの時代に興味が湧かないというか、
日本史のテストでも、平安時代末期~鎌倉時代~室町時代の社会構造の変容の
ところが苦手なんです・・・・・。
武家の起こりとか、荘園の形成とかの論述問題が超苦手でした。

が、本作は、伊勢平氏にスポットあてて書いているので、
当然、三重県が舞台となっており、その親近感から面白く読み進められました。

また、著者自身の筆の滑り具合も良くて、
程よいハイテンションな感じが、読んでいてワクワクさせてくれました。

清盛の時代に全盛をふるったのに、
そこから一気に壇ノ浦まで転げて行ってしまう感じが、
なんとも世の儚さを伝えますが、
その急転直下感は、現在のリーマンショック時のような衝撃を
当時の人々に与えたのではないかと思います。
もちろん、スピード感は全然違いますが、
当時の人々の日常生活のスピード感との比較で言えば、
それぐらいの崩壊感だったのではないかと思われます。

私の中の伊勢の人々のイメージは、
伊勢商人のような、地道にコツコツタイプなのですが、
伊勢平氏は、非常に躍動感があるところが、後世の伊勢の人々とはまた違って、
この時代のダイナミックさを感じさせるなと思いました。


伊勢平氏の系譜:伝説とロマン伊勢平氏の系譜:伝説とロマン
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『知っているようで知らない消費税』
- 2017/10/31(Tue) -
野口悠紀雄 『知っているようで知らない消費税』(新潮文庫)、読了。

今回の衆議院選挙において、有権者が関心を持っていた主要な政策の1つだった
「消費税」の問題。
たまたま本作が積読になっていたので、お勉強のために読んでみました。
選挙後に読んでも遅いのですが・・・・・(爆)。

最初は、消費税における「益税」の存在を紹介し、
それを通して消費税の納税の仕組みを解説していきます。
これが、非常に分かりやすかった!

教科書的に淡々と説明するのではなく、
消費税で得する人、損する人が出てくるのはなぜか?という
興味を引きやすい切り口から話を初めて、
消費税の構造全体を解説していきます。
この流れが上手いし、分かりやすいです。

また、複数税率の話は、今回の選挙でも争点になっており、
興味深く読みました。
さらに、ゼロ税率を導入するために必要な仕組みについても
EUでの事例を紹介しながら解説しており、
「あぁ、簡単なことではないんだ・・・・」と分かりました。

後半は、マニアックな内容になっていったので
読み込むことができませんでしたが、消費税の仕組みについて勉強になりました。

この本を読んでいて実感したのは、
税制度というものは、国家がどのような日本になっていくことを望んでいるのか、
それをきちんと把握して、税制度の在り様を正しく理解した者に
有利に働くようになっているということです。

脱税とかグレーな節税とか言う意味ではなく、
国が描いている将来像に自らの組織を合わせていくということで、
国益のおこぼれをもらえるようになっているんだろうなと思います。

税制度は、消費税だけでなく、
所得税、法人税などなど、主要税制についてもっと学ばなくてはいけないとの
思いを新たにしました。


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『科学的とはどういう意味か』
- 2017/10/30(Mon) -
森博嗣 『科学的とはどういう意味か』(幻冬舎新書)、読了。

このタイトルにあるようなテーマは
特に日本人は真剣に向き合うべきだという問題意識を私は持っているので
期待して買ってきたのですが、なんだかイマイチでした。

まず、文系/理系という括り方の話からスタートするのですが、
そもそも、その着眼点というか問題提起が古い気がします。

今の学問分野の最先端は、文系と理系(個人的には社会科学と人文科学と呼びたい)の
ハイブリッドで論じられるようになっていると思います。
というか、昔も、自然科学者は神学者も兼ねていたりして、
最先端の知識人には文系/理系なんていう区別の意識はなかったと思います。

高度成長期以降の受験戦争の時代に生まれた、
非常に現代的で、かつ表面的・形式的な概念だと思います。

そんな形骸的な概念について議論を深めても、
あまり意味がないように思います。

むしろ、著者が途中で述べているように、
科学的な思考が身についていない人は実生活において不利益を被る可能性が高い
ということについて、もっと警鐘を鳴らすべきだと思います。

この本で不満に感じたのは、読者層が良く分からないこと。
科学的思考の必要性について意識がある読者にとっては、
本作で述べられた内容はあまりに初歩的というか形式的で得るものが少ないと思いますし、
文系/理系の枠組みにどっぷり浸かっている人は、そもそもこんなタイトルの本に
関心が向かないと思いますし、一体どんな人に本作を読んでもらいたかったのか
狙いが見えてきませんでした。

日本における教育の充実ということを考えるにあたって、
タイトルの問題提起は非常に重要なことだと思いますが、
残念ながら、羊頭狗肉な感じです。


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