『道元と曹洞宗』
- 2017/05/19(Fri) -
山折哲雄 『道元と曹洞宗』(歴史新書)、読了。

これも近所のおじいいちゃんからいただきました。

近所のお寺が曹洞宗の系列なので、
たぶん、地元には曹洞宗を信仰する人が多いのでしょう。
女性たちは「梅花」に勤しんでいるグループも居ます。
(引っ越してきた当初、「ばいか」という言葉の意味が分かりませんでした・・・)

私自身の家の宗派は浄土宗なので、
禅宗の教えというのは、親近感がないのですが、
なぜ座禅をするのかという点に、シンプルな考え方があって
分かりやすいし、行動しやすいというのが、庶民に広まったポイントなのかなと。

特に、最初は臨済宗に学びながらも、
途中で独立して曹洞宗を立ち上げていく道元の姿が、
差別化の要素を理解するのに分かりやすかったです。

本作では、あまり突っ込んだ枝葉末節の解説はばっさりカットして、
座禅の大切さや、臨済宗から離れた経緯など、
大事なポイントに絞って記載されているので、より分かりやすかったのかなと思います。


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山折 哲雄

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『この世はウソでできている』
- 2017/05/18(Thu) -
池田清彦 『この世はウソでできている』(新潮文庫)、読了。

清彦センセの本は、刺さったり刺さらなかったり
温度差が結構あるのですが、
これは「世の中のウソ」という社会科学的に興味深そうなテーマを扱ってそうで、
期待していたのに・・・・・・・イマイチでした。

まえがきにて、ウソと社会システムの関係から書き始めていたので、
「これ、これ!」とワクワクしたのですが、
本文に入ったら、なんだか小さな話を突き回している印象が強くて、
イマイチ乗っていけませんでした。

社会の常識を分かりやすく批判するために、
些細なことにケチをつけている感じと言ったらよいのでしょうか。

もっと大きな社会のウソをしっかり書いてくれよ~と思っちゃいました。


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池田 清彦

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『邪悪なものの鎮め方』
- 2017/05/17(Wed) -
内田樹 『邪悪なものの鎮め方』(バジリコ)、読了。

やっぱり内田センセイ、好きだわー。
という感想になった今回の読書。

合理的な判断をできなくさせるような心理的な制約。
意識的にか、無意識的にかに関らず、判断を誤らせる罠が
どういうところに仕掛けられているかを、具体的な時事ネタ等をもとに解説・分析した本です。

分析・考察の内容が、私の嗜好に合っているというのはもちろんですが、
街頭での交通遺児のための募金活動に対して「うるせえなぁ」と書いてしまう
その突き放し方が、心地よかったり。

構造主義的な系譜を、現実世界における諸問題を通して
分かりやすく語り掛けるのが、内田作品の魅力だと思っています。

なぜ、そのような思考をしてしまうのか、
なぜ、他のところには価値を見出さないのか、
視点を変えると、この問題はどういう風に見えるのか、
そういう、一段上の気づきを与えてくれます。

ノートまとめがまだ終わっていないので、
まだ、フワッとした感想に過ぎませんが、
もう一度、ノート整理を通して、世の中の見方を考えたいと思います。

あと、ブログからの抜粋ということですが、
無料で読めるブログではなく、やっぱり本で読んでしまうのは、
編集者の抜粋力(本作で言うと「邪悪」「呪い」にまつわるテーマのエントリに絞り込むこと)が
効果的で読みやすくなっているからか、
それともPC画面の前で読むのとは異なり、本を読むという没我の時間が特別なのか、
そこは分かりませんが、本という媒体がやっぱり好きだということを実感しました。


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『千円札は拾うな。』
- 2017/05/16(Tue) -
安田佳生 『千円札は拾うな。』(サンマーク出版)、通読。

それなりにヒットしていた作品だったような記憶が。
100円だったので今更ですが読んでみました。

タイトルからは、人生哲学というか行動の価値観の話かなと予想したのですが、
会社経営にあたっての著者なりの教えが書かれています。

正直、読書前に予想した内容と
実際に書かれている内容の方向性が違っていたので、
読みづらかったというか、全然言葉が頭に入ってきませんでした。

なんで、この本がヒットしたのか、良く分からないまま終わってしまいました。

時代の寵児だったということなのでしょうかね。


千円札は拾うな。千円札は拾うな。
安田 佳生

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『老後の健康』
- 2017/05/15(Mon) -
文藝春秋編 『老後の健康』(文春文庫)、読了。

近所のおじいちゃんがくれた本。
私には、まだ早いのですが・・・・・・(笑)。

医師による専門分野の解説あり、
若々しい芸能人の生活習慣インタビューあり、
作家たちの対談あり、盛りだくさんの企画でした。

作家も芸能人も、自分をいかに凄い人物に見せるかという
闘志に溢れた人たちだと思っていたのですが、
本作での身の処し方を見ると、芸能人の方が自分自身で売っているだけあって
スマートに自分をPRするなあと思いました。

普段は小説等の作品で勝負している作家さんは、
あまりに露骨に自分を「凄い病気でしょ」「俺頑張ったでしょ」的に表現するので、
ガツガツしてると感じました。

というわけで、本題と関係のない感想になってしまいました。


老後の健康 医者だけが知っている新しい常識 (文春文庫)老後の健康 医者だけが知っている新しい常識 (文春文庫)
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『ご当地バカ百景』
- 2017/05/14(Sun) -
一刀 『ご当地バカ百景』(宝島社)、読了。

軽い時間つぶしに読んでみました。

あくまで、その都道府県に関する「噂」を集めたものなので、
地元の人が冗談で言っている自虐ネタや、他県の人が悪ふざけで言っている中傷ネタが
たくさん入り混じっていて、まぁ、それを楽しむテイストの本です。

ただ、自分の地元の三重県の項目を読むと、
「どこに住んでいる?と訊かれ「名古屋」と答える」という文章がありましたが、
これは三重県人の発想ではなく、名古屋勤務なのにやむなく三重県に住むことになった
転勤族の発想ではないかと思います。

というようね、ネタとして見たとしても、納得のいかないものが散見されます。
他の都道府県でも、そういう質の悪いネタが混じっている気がします。

が、まぁ、全般的にはクダラナイナァ・・・・・と笑える出来になっていると思います。
誤解もひとつのイメージですものね。


ご当地バカ百景―噂で描いた47都道府県ご当地バカ百景―噂で描いた47都道府県
一刀

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『世界がもし100人の村だったら』
- 2017/05/13(Sat) -
池田香代子 『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス)、読了。

一時期、話題になった本。
今更感満載ですが、読んでみました。

地球を構成する人々を、100人の村人に置き換えて
様々な角度から表現していきます。

結局は、構成比率を百分率で表しているだけなのですが、
100人の村人に置き換えるだけで、人々の心に入っていったのは
なぜなのでしょうか?

単に、話題になった本ということで、それまで無関心だった分野に
社会が目を向けるようになり、理解が進んだということなのか、
100人の村人に置き換えることで、表現として理解を助ける力があったのか。

なぜ、そこまで日本の社会で話題になる要素があったのか
正直わかりませんでした。

そんなことより、個人的には、本文よりも、
あとがき的に付け加えられた、この本の編者による
ネタ元というか出典に関する調査の方が興味深かったです。

大元の『世界がもし1000人の村だったら』が、「100人の村」に安易化され
後半に様々な情報が付け足され、
客観的情報にすっと価値観を受け付ける形容詞や副詞が添えられ、
自分の気に入らない行は抹消され、
どんどん形を変えて、インターネットの海を泳いでいく・・・・・・。

この変質というか変容の過程が、
どのような価値観を持った人に、この文章が利用されてきたかを物語っているようで、
その追跡調査の労をもって、編者は評価されるべきではないかと感じました。

社会科学的分析の題材として、
この文章の塊が辿った変遷というのは、非常に興味深いものだと思います。


世界がもし100人の村だったら世界がもし100人の村だったら
池田 香代子 C.ダグラス・ラミス

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『「仕組み」仕事術』
- 2017/05/11(Thu) -
泉正人 『「仕組み」仕事術』(Discover)、読了。

どなたかの著作で、この本が紹介されていて、気になってました。

様々な仕事をいくつかのフォーマットでパターン化したり、
ルールを決めて仕組みとして固めたりすることで、
非常に効率的に仕事が進められるようになるというのは
私自身も経験して、実感しています。

で、自分なりに評価してみて、私は仕組化がそれなりに得意なタイプだと思っています。
ただ、残念ながら、自分の行動を仕組化して継続することも得意なのですが、
それを誰かに任せるということができないんです(悲)。

自分の仕事はとことんまで効率化していくエネルギーがあるのに、
他人に任せる勇気がないから、自分の仕事の密度が濃くなっていく一方で、
著者のように、自分の時間を将来のために有効活用することができていません。

そこを解決するためのヒントが欲しかったのですが、
残念ながらそこは、「勇気をもって他人に任せる」ということしかないようです・・・・・・。

一度試しに誰かに任せてみたら、楽になるのを実感できるから、やってみな!
ということなんだと思いますが、「もし引継ぎが上手く行かなかったら・・・・」と思うと
不安で不安で、心が落ち着かなくなります。
結局、誰かにお願いしても、後で自分自身で大丈夫か点検をして回ることになり、
時間の効率化にはつながらず・・・・・。

本作でいろいろ紹介されている仕組化の方法は、
自分でやっていることから、不十分なことまで、総点検できたので
参考になりました。

が、肝心の、他人に任せる勇気を出す秘訣、誰か教えてくださ~い(汗)。


最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術
泉 正人

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『どくとるマンボウ青春記』
- 2017/05/10(Wed) -
北杜夫 『どくとるマンボウ青春記』(新潮文庫)、読了。

久々のマンボウ先生
本作は、旧制高校時代を振り返った作品です。

バンカラな生徒が集まった松本高校・西寮での生活は、
先生にいたずらしたり、テストが分からず詩を書いたり、
もう、やりたい放題な感じです。
平たく言ってしまうと、集団躁状態のような。

その反動で大学生活では、内面に引きこもってしまうような
思索にふけったようですが、躁鬱の北杜夫、ここに生まれりという感じでしょうか。

終戦前後の時期を旧制高校で過ごすという
非常に特殊な時期を経験しているマンボウ先生。
貧しさと戦争が終わった解放感が変にマッチして、パッカーンと明るい高校生活です。

しかし、大学に進学する頃になると、
次第に日本という国も生活が回復してきて、
モノゴトを考える余裕が出てきたリ、将来に向けて何かを企てたりする時期に
なってきたのでしょうね。
そこから深い思索の谷に落ちていったようです。

加えて、父親が有名な歌人であり、医者の家系を継げというプレッシャーもあり、
追い込まれる要素は出揃ってますなぁ・・・・。
あんまり直接的な言及はないですが、
しかし、やっぱり、圧力はすごかったと思います。

それに抵抗したという感じはなく、
素直に従ったような印象でしたが、
その分、自分の内面で整理をつけていくのは大変だったのでしょうね。
それが、後年の発病につながるような気が。

いずれにしても、最後の旧制高校性として、
その充実した日々を活き活きと描いている作品として、
面白く興味深いものでした。


どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)
北 杜夫

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『アラビア遊牧民』
- 2017/05/09(Tue) -
本多勝一 『アラビア遊牧民』(講談社文庫)、読了。

久々の本多作品


アラビア遊牧民とともに生活した数週間の出来事をまとめたルポルタージュ。

9.11以降、「アラブ」という地域が、特殊な意味合いを持ってくるようになってしまいましたが、
本作は、当然、それ以前のアラビア世界に踏み込んだもの。

アラビア遊牧民の方々の生活は、その当時とあまり変わっていないのではないかと想像しますが、
著者側、読者側の我々日本人の中でのアラビア世界への印象が、
やはり9.11以降、大きく変わってしまったのではないかという懸念があり、
素直なアラビア世界を伝える著作として、今において新たな価値が本作には
加わったのではないかなという気がします。

で、その、素の状態のアラビア世界ですが、
著者の経験から、「謝らない」「感謝しない」「交わらない」という
ベトウィンの生活習慣・・・・いや、人生哲学か?が見えてきます。

でも、これは、配慮の塊のような日本人と比較して良い悪いというものではなく、
砂漠の環境で生きようと思ったらベトウィンのような人生哲学が有利であり、
温暖な気候で生きていける日本人は、穏やかに強調し合うのが富を最大化するのに
有利だったということなのだと思いました。

これはもう、それぞれの生活環境において、
何百年もかけて試験されてきた戦略論の結果がこうなったということなのでしょう。

そういう多様性を認められるか否か、
相手の育った環境を想像できるか否か、
これからの国際化社会に重要な点だと思います。

そういう点で、日本人とは対極にあるような印象の
ベトウィンの生活を眺めることができたのは、興味深かったです。

著者の他の紀行シリーズも読んでみたいと思いました。


アラビア遊牧民 (朝日文庫)アラビア遊牧民 (朝日文庫)
本多 勝一

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