『ヒラリーとライス』
- 2017/04/16(Sun) -
岸本裕紀子 『ヒラリーとライス』(PHP新書)、読了。

トランプ vs ヒラリーの戦いをずっと見てきたため、
ヒラリー・クリントンを、「大統領候補」として眺めており、
あまり「女性」という視点で意識しなくなってしまいました。

もちろん、初の女性大統領誕生なるか?という要素はあるのですが、
私個人の判断軸として、「女性初」という部分にあまり価値は見いだせず、
「今のアメリカに必要な大統領か?」という観点で眺めていたので、
性別を超越してしまっていました。

が、懐かしいお名前「コンドリーザ・ライス」と並べられた途端に、
「あぁ、女性の政治家(または閣僚)としての哲学も多様なんだな」と気づき、
本作は、面白い読書となりました。

正直、両氏の政治思想については表面的にしかなぞっていないので、
政治家の解説本として読んでしまうと、非常に不満が残る浅さだと思います。

しかし、「女性のキャリア形成」とか、「女性の仕事哲学、人生哲学」といった
観点で見ると、この対極的な2人を見ることは、非常に興味深いです。

男性の中で紅一点、冷静に着々と仕事を進める独身のライス。
一方で、女性に囲まれ、女性に嫌われ、夫に従い、夫の女性問題に悩まされるヒラリー。

私自身は、ライス的な生き方を好んでいるなという自覚がありますが、
ヒラリー的な強さとしなやかさにも憧れはあります。
(女性問題に悩むのは嫌ですが・・・・・・)

果敢に上を目指す女性であっても、
様々なタイプがいるということを知るには、面白い本だなと思います。


ヒラリーとライス アメリカを動かす女たちの素顔 (PHP新書)
ヒラリーとライス アメリカを動かす女たちの素顔 (PHP新書)岸本 裕紀子

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『頭にガツンと一撃』
- 2017/04/15(Sat) -
ロジャー・フォン・イーク 『頭にガツンと一撃』(新潮文庫)、読了。

何かで本作が紹介されているのを読んでいたので買ってきました。

アメリカの企業で研修用に使われていたテキストを本にしたもの。
専門性を叩き込む日本の企業研修とは違って、
柔軟な思考方法を生み出すための様々なアプローチ方法を紹介しています。

正解は1つではない、様々な視点から回答は得られるし、
その中でどれを採用するかにより戦術は変わってくる。
ビジネス面では、正解が1つではないということを学ぶだけでは不十分で、
では、その選んだ解から、どうやって最大限の利得を生み出すのかという
そのアプローチが重要なのではないかなと感じました。

軟らかい思考を持つには、精神的に余裕がないといけないですし、
様々な経験を積んで視野の広さももっていないといけません。

まだまだ、やるべきことはたくさんあるなと感じた読書でした。


頭にガツンと一撃頭にガツンと一撃
ロジャー・フォン・イーク 城山 三郎

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『ザ・ゴール2』
- 2017/04/14(Fri) -
エリヤフ・ゴールドラット 『ザ・ゴール2』(ダイヤモンド社)、読了。

ユニコ社再び!ということで、続編です。
前作では生産管理の改革がメインテーマでしたが、
今回は、営業戦略がメインテーマとなっています。

経営不振な多角事業グループを売却するという取締役会決議が下され、
そのトップである主人公は、対象グループ会社の売値の引き上げのため
経営改善に取り組むこととなります。

対象となるグループ会社が3つもあって、
頭を整理しながら読まなくてはいけないので混乱しますが、
親会社の株主代表たちと議論しているところが、
一番スッキリと読めたかな。

個々の解決策としては、印刷会社の話が分かりやすかったです。

マーケティングとは、新しい策を打ち出すことではなく、
マーケット・セグメンテーションのメリットを活かすことにある


この定義の仕方は、納得的でした。
新しい何かを持ってくるのではなく、今あるリソースを上手く使って利益を最大化するという感じで、
私の中にもやもやっとして存在していたものを、上手く言語化してくれたように思いました。

ただ、生産管理と違って、営業戦略は相手があることですから、
ここまで上手くいくのかしら?という感想も持ってしまいました。
小説だから・・・・・と思えてしまうというところがあります。

そして、私自身が、大企業から外に出てしまったため、
親会社とグループ会社、企業売却というような大きなテーマに
興味を持ちづらくなってしまっているという状況も影響してしまったかも。

サラリーマン時代に読んだら、もっと興奮して読んでいたかもしれません。


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『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』
- 2017/04/13(Thu) -
川口マーン恵美 『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』(講談社+α新書)、読了。

日本とドイツの比較文化論かぁ・・・・・・と思って買って来たら、
いきなり尖閣諸島の話が出てきて、
しかも著者はチャンネル桜の水島聡氏と一緒に尖閣諸島に行ったという。

ドイツ、どこ行ったん!?

というようなスタート、
その後も、福島原発の話など、非常に政治的な話題が続き、
8勝2敗の内訳はなんなのさ!?という不満が溜まる一方。

脱原発政策は、確かにドイツの先行事例が引き合いに出されることが多いですが、
しかし、タイトルから漂う日常生活臭と、原発問題という政治臭は
さすがに違い過ぎて読書しづらいです。

後半は、電車運行の正確性の話など、
かなり生活に密着した話題に落ちてきましたが、
結局、最後まで、何の勝負で8勝2敗だったのか分からないまま(苦笑)。

そして、肝心の日独文化比較の部分は、
著者の感覚的なというか、主観的なというか、手の届く範囲での検証というか、
ま、おばちゃんの日記程度の内容でした・・・・・。

トホホ。


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川口 マーン 惠美

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『売文生活』
- 2017/04/12(Wed) -
日垣隆 『売文生活』(ちくま新書)、読了。

タイトルで買ってみました。

冒頭こそ400字詰め原稿用紙の話でしたが、
それ以降は、延々と原稿料や印税の話。
まさにタイトル通り、書いた文字をいくらで売るかという話が続きます。

作家の収入というお話は、
高額納税者に登場してくるような人はともかくとして、
それ以外の人々の生活がどういう仕組みで成り立っているのか
確かに興味がある部分です。

原稿1枚の値段が雑誌によって異なるのはもちろん、
作家よりも、それ以外が本職の人に原稿を頼む方が高かったりとか、
取材費がかかるのでサラリーマンの3倍の収入がないとやっていけないとか
なかなか面白い情報がありました。

収入っていうと、ついサラリーマンの月給と比べたくなりますが、
作家さんから見れば、それは売上であって、利益ではないんですよね~。
書くという生産行為に対して、取材というものにどれだけの時間と体力を割いているのか、
その辺がもっと知りたかったです。

後半は、次第に、お金の話が延々と続くことに飽きてきちゃいます(苦笑)。
ちょっと長すぎ・・・・・。

あと、有名作家に対する著者の好みが前面に出てて、
立花隆氏とかケチョンケチョンだったのには、
思い切ったこと言うなぁ・・・・・と思いました。

ただ、著者の好みや文章の癖が前面に出てるので、
苦手意識を覚える読者も多いかも。
読む人を選ぶ本だと思います。


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日垣 隆

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『「やられたらやり返す」は、なぜ最強の戦略なのか』
- 2017/04/11(Tue) -
安部徹也 『「やられたらやり返す」は、なぜ最強の戦略なのか』(SB新書)、読了。

ビジネス関係の新書と思って買って来たら、
小説仕立てになっていました。

ゲーム理論を分かりやすく解説するために、
メガバンクのエース営業マンを主人公にして
経営改善などの課題に取り組む姿を描いています。

まぁ、ゲーム理論自体、あまりに模式化し過ぎて
現実味に乏しい印象を受けることがありますが、
それを小説仕立てにしたので、さらに非現実的な世界が広がってしまったように思います。
でも、ゲーム理論の言っていることを理解するには、分かりやすかったと思います。

これを現実世界に当てはめて戦略に落とし込もうと思うか否かは
それぞれの経営センスに寄るのでしょうけれど、
私個人としては、過去事例の分析には使えても
将来に向けた戦略を組み立てるのには使う気が起きないなぁ・・・・というもの。
組み立てた戦略に問題がないか、検証するときには使うかもしれませんが。

銀行マンの方が読んだら
「こんな単純な話じゃない!」と思うんでしょうね。


「やられたら、やり返す」は、なぜ最強の戦略なのか (SB新書)「やられたら、やり返す」は、なぜ最強の戦略なのか (SB新書)
安部 徹也

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『本社はわかってくれない』
- 2017/04/10(Mon) -
下川裕治 『本社はわかってくれない』(講談社現代新書)、読了。

タイトルから、駐在員と本社の間の駆け引き秘話の話かと思ったら、
駐在員が現地の人との間で起こしたトラブルや異文化体験の
エピソード紹介集でした。

レベル的には、雑誌の短いコラム程度の内容で、
現地駐在員の愚痴を面白おかしく書いた感じです。

特に、そこからビジネス上の教訓を垂れるわけでもなく、
駐在員の心得を教えるわけでもなく。

得るものはあまりないですが、
あはは、と気楽に笑って終わりにできる本です。


本社はわかってくれない 東南アジア駐在員はつらいよ (講談社現代新書)本社はわかってくれない 東南アジア駐在員はつらいよ (講談社現代新書)
下川 裕治

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『吉田松陰とその妹文の生涯』
- 2017/04/09(Sun) -
不破俊輔 『吉田松陰とその妹文の生涯』(明日香出版社)、通読。

近所のおっちゃんからいただいた本。
大河ドラマ『花燃ゆ』の放送時に出版されたと思われます。

正直、時流に乗っただけの本で、
事実を淡々と書いていく文章では、
小説としての面白さがなく共感もできず、
歴史書として心に刺さるものもなく・・・・・。

そもそも吉田松陰という人物が、私は苦手かもしれません。
その弟子たちは、明治維新という新時代を築いていくのに
多大なる功績を残していると思いますが、
吉田松陰の「思いついたら即実行!しかも過激な方法で!!」というスタイルは、
歴史を変える改革者にはなれないと思います。
革命児になることを夢見た異端児といったところでしょうか。

そんな松陰を、本作は妹の目を通して描いているという触れ込みですが、
小説としての完成度が低いため、妹の存在感が薄いです。

帯の文句だけで売ろうとしてるお手軽本でした・・・・。


吉田松陰とその妹 文(ふみ)の生涯 (アスカビジネス)吉田松陰とその妹 文(ふみ)の生涯 (アスカビジネス)
不破俊輔

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『排除の空気に唾を吐け』
- 2017/04/08(Sat) -
雨宮処凛 『排除の空気に唾を吐け』(講談社現代新書)、読了。

たぶん、私とは考え方が違うんだろうなぁ・・・・・・と思いながらも
後学のために買ってみました。

「派遣切り」「年越し派遣村」がニュースに溢れていた頃に書かれた本。
企業に都合の良いように使い捨てられる派遣社員、
生活費を稼ぐことも子どもの育児もひとりで背負っているシングルマザー、
病気で思うように働けないのに生活保護をもらえない人々、
そんな社会の底辺で右往左往する人々の姿を描いていきます。

・・・・・が、私の最初の印象は、いろんな立場の人を「弱者」という概念で
一緒くたにし過ぎなのではないかという懸念。
「弱者」が力を合わせるというのは、社会に存在を認識してもらうために
声を上げるときには有効かもしれませんが、
処方箋を書こうとすると、この連携は混乱するだけな気がします。
しかも、どの問題から取り組むべきかという優先順位付けにおいては
足の引っ張り合いみたいにならないかなぁと心配。
というように、私の感想は、他人事のようで冷たいものとなってしまいました。

特に引いてしまったのは、熊本KYメーデーの紹介の中で書かれていた
「よわいもの」たちとは、非正規労働者、ニート、引きこもり、・・・・と続いて、
突然、農民、漁民と出てくるくだり。その後、野宿者、障碍者と続いていくのですが、
正直なところ、農業や漁業に従事する人々は、この羅列の中に自分の職業が
登場してくることを知ったときに、激怒するのではないかと思いました。

歴史ある仕事だし、なにより正業だし、人間社会を支える重要な仕事です。
社畜のように飼われているのでもなく、非正規雇用のようにむしり取られるわけでもない。
確かに、収入金額としてはサラリーマンより低くて、年によって不安定かもしれませんが、
しかし、やっぱり、この文脈で語るのには抵抗を覚えます。

本作では、様々な「弱者」の実態が紹介されていますが、
いったい著者は、何をもって「弱者」と考えているのか、
それは経済的貧しさだけしか尺度がないのか、
よくわかりませんでした。

そこがぼんやりしているので、
いったい著者が何を訴えようとしているのか、伝わってきませんでした。
それは、どんな日本になることを著者が期待しているのかが
見えてこなかったということでもあります。

「弱者」が、他の「弱者」の様子を知ることで連帯して声を上げた結果が、
派遣村や熊本KYメーデーの暴発したような姿だとしたら、
彼らの活動を通して社会が改善されていく可能性は乏しいのではないかと
これまた冷たく思ってしまいました。

結局は、アベノミクスにより、派遣村問題のようなことは
一般社会で意識されることはなくなったのですから・・・・・(解決されたかは別ですよ)。

本作で描かれたような「弱者」の救済には、
結局は、政府をあげての景気回復政策が特効薬のような気がしました。
根本的解決にはならないですが、対処療法としては効くのではないかと。
対処療法で症状が軽くなった時に、抜本的な改革策を
これまた政府主導で実行していくのが、良いのではないかと、
官僚的思考をしがちな私の結論となりました。


排除の空気に唾を吐け (講談社現代新書)排除の空気に唾を吐け (講談社現代新書)
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『天才の通信簿』
- 2017/04/07(Fri) -
ゲルハルト・プラウゼ 『天才の通信簿』(講談社文庫)、読了。

祖父の本棚にあった本。
歴史に名を遺す偉大な研究者たちの
学校時代の成績や性格への評価を紹介した本。

学校時代も超優秀な成績を収める者もいれば、
学校になじめずに落第する者も。

でも、学校教育が天才育成を阻害しているわけではなく、
著者の言うように、自分に合った教師や学校に出会えるか否かが
分かれ目だと思いました。

そして、それは学校という場だけでなく、
両親や家族、近所の人、その他出会った人も含めて、
その子の能力が伸びやすいように上手く導いてあげたり、
道筋を作ってあげたりできる人が、周囲に居るか否かということだと思います。

日本の学校の詰め込み式教育でも、
それがモノゴトの理解方法として合う子は、
いくらでも学校の勉強で伸びていきますし、
知識を積み立てていく方法が自分の興味関心に合わない子は
馴染めないということなのでしょう。

私自身は、詰め込み式教育は、
効率的にモノゴトを理解できる方法だと思ってますし、
コツコツ毎日勉強を積み上げるという鍛錬にもなるので、
良い面も相応にあると考えています。

それで積み上げた土台の上に、
自分らしい発想や行動を乗せられるか次第ではないかというように思います。


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