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『いじめの時間』
- 2008/03/22(Sat) -
江國香織 他 『いじめの時間』(新潮文庫)、読了。

「いじめ」とは、少年少女のモノの考え方、行動への映り方が
ある意味、最もストレートに表出する現象だと思います。

なぜ「いじめ」が起こるのか。

特定の生徒、特定の学校、特定の地域で発生するのではなく、
全国どこででも起きてしまうということは、
この年代の子供たちと学校という環境とが組み合わさったときに、
いじめの温床は出来上がってしまうものなのだろうと思います。

「いじめ」をテーマにした作品を読むこととは、
その温床に目を向け、理解しようとする行為だと思っています。

そういう観点でこの作品集を見ると、
「いじめ」の事象を真正面から描こうとはしているものの、
少し物足りない印象を受けました。
温床から芽が出る瞬間が、描き足りないように感じたのです。

かつて、山田詠美の「風葬の教室」において、
「いじめ」が発生するきっかけ、その瞬間を描ききった文章を読んでしまったため
相当ハイレベルな作品でないと、
私自身、読んでいて納得がいかないようになってしまっているのかもしれません。

でも、この短編集は、
「いじめ」を堂々とテーマに掲げ、短篇集に仕上げたという功績は
素晴らしいものだと思います。

子供の世界を納得性を持って描ける作家さんが増えればいいのにと
切に願います。


いじめの時間
いじめの時間江國 香織

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