『最終人事の殺意』
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- 2008/02/28(Thu) -
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浅川純 『最終人事の殺意』(新潮文庫)、読了。
世界進出を果たしている大手電機メーカーにおける 不可解な連続飛び降り自殺事件の真相に アメリカ帰りの役員が迫る・・・・・・。 なかなか興味深い設定ではあったのですが、 ミステリーなのか企業小説なのか、 軸がはっきりしないまま話が進行していくので、 のめり込むところまではいきませんでした。 3人の死は、いずれも「企業」と「従業員」という枠組みが 良くも悪くもそれぞれ鮮明に表れたようなケースでした。 橋爪副社長の件は、ちょっと極端かな?とも思いますが。 主人公の吉本も、ただスマートなのではなく、 夢を追おうとするもののなかなか軌道に乗せられないという 人間味のあるキャラクターだと思います。 まぁ、最後の最後で自分のどんでん返しの境遇に満足してしまうところは 最も会社人間なのかもしれませんが。 ポイント、ポイントでアクセントとなって登場するカールソンは、 最後までおいしいとこ取りで、素敵な人物でした。
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