『川の深さは』
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- 2008/01/20(Sun) -
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福井晴敏 『川の深さは』(講談社文庫)、読了。
ずーっと読んでみたかった福井作品。 でも、大作が多いので、挑戦するのに腰が引けてました。 やっと読んだのはデビュー作であり問題作とされる本作です。 地下鉄サリン事件を彷彿とさせる宗教団体によるテロ事件をきっかけに、 これだけのストーリーを組める才能に驚愕。 各分野のプロフェッショナルであり、誰よりも自分を律する力を持っている保や涼子が 桃山やテイワと接した瞬間、その堅固な使命に動揺を来してしまうところは 都合がいい展開かな?と思わないところが無いわけではないですが、 しかし、しかし、文章の迫力と重みで力づくで納得させられてしまいます。 途中、本作のテーマに関しての著者の熱が溢れ出ていて 小説としてみたときに、作者自身の思いを語るのに言葉を費やし過ぎかな?とも 感じましたが、福井作品がどういうものかを知るには役立ちました。 国防とは何なのか、国益とは何なのか、 世の中にばらまかれている情報とは何なのか、 いろいろ考えさせる作品でした。 他の福井作品も読めば満足を得られるのは間違いないのですが、 何分、気力・体力ともに要しそうなので、 体調と相談しながら読んでいこうと思います(笑)。
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