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『焦茶色のパステル』
- 2007/12/25(Tue) -
岡嶋二人『焦茶色のパステル』(講談社文庫)、読了。

岡嶋作品は、自分に合うもの合わないものが結構はっきりしているので、
正直、恐る恐る読みはじめたのですが、一気読みしてしまいました。

競馬の世界というものは、ほとんど未知の世界に近いので、
非常に新鮮な気持ちで読めました。
また、香苗という競馬素人を主人公に配してくれているおかげで、
物語の会話の中でうまく説明がなされており、
違和感なく競馬知識を得ることができました。

そして、なによりも探偵役の芙美子のキャラクターが魅力的です。
行動力、推察力、決断力、ユーモアセンス、どれも嫌味っぽくないところが素敵です。
ただ、物語の最後の最後は、「えっ、この人、こういう行動とるの?」と
ちょっと違和感のある終わり方でしたけれど。

謎解きの部分も、中盤で大方の結末が見えたかと思いきや、
最後にもうひと波乱あって、飽きさせません。

確かに黒幕は、物語の途中から急に存在感を示し始めたので
「なにを唐突に・・・」という感じは受けてましたが、まさかねぇという展開。

いろんな謎にそれなりの合理的説明がなされていて、納得もできました。

満足、満足。


焦茶色のパステル (講談社文庫)
焦茶色のパステル (講談社文庫)岡嶋 二人

おすすめ平均
stars乱歩賞らしい
starsどんでん返しを安心して楽しめます。
stars骨太のドラマが良いですね
stars馬が憐れ・・・
stars手堅くまとめられた作品

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