fc2ブログ
『戦争童話集』
- 2007/12/11(Tue) -
野坂昭如 『戦争童話集』(中公文庫)、読了。

野坂作品の戦争ものは『火垂るの墓』に次いで2作目でした。

全ての作品が8月15日をキーにして描かれています。
そのため、戦争が持つある種の華やかさや勢いといったものは感じられず、
そこにあるのは「無」に向かってしまった世界に生きねばならない人々の姿でした。

「小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話」なんて、
タイトルからして哀しげなイメージが沸々と湧いてきますが、
結末も如何ともしがたい残酷さでした。
これが戦争と言わんばかりの筆致。

「凧になったお母さん」は、なんと国語の教科書に載っている(いた?)とのこと。
これも結末の場面は、情景をイメージすると相当残酷です。
まさか、柔らかめに修正して掲載していたわけじゃないですよね?
学校でのオカシナ思想教育に使用されていなければいいのですが・・・。


戦争童話集 (中公文庫)
戦争童話集 (中公文庫)野坂 昭如

中央公論新社 2003-02
売り上げランキング : 197895

おすすめ平均 star
star捕虜と女の子

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)
アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)野坂 昭如

おすすめ平均
stars原作を先に読みました
stars63年前の現実・・・
starsこれが原作…?
stars悲しいお話
stars表題作は短いが傑作

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  野坂昭如 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『経営戦略・事業戦略』 | メイン | 内さま>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/765-4187d16f
| メイン |