『戦争童話集』
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- 2007/12/11(Tue) -
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野坂昭如 『戦争童話集』(中公文庫)、読了。
野坂作品の戦争ものは『火垂るの墓』に次いで2作目でした。 全ての作品が8月15日をキーにして描かれています。 そのため、戦争が持つある種の華やかさや勢いといったものは感じられず、 そこにあるのは「無」に向かってしまった世界に生きねばならない人々の姿でした。 「小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話」なんて、 タイトルからして哀しげなイメージが沸々と湧いてきますが、 結末も如何ともしがたい残酷さでした。 これが戦争と言わんばかりの筆致。 「凧になったお母さん」は、なんと国語の教科書に載っている(いた?)とのこと。 これも結末の場面は、情景をイメージすると相当残酷です。 まさか、柔らかめに修正して掲載していたわけじゃないですよね? 学校でのオカシナ思想教育に使用されていなければいいのですが・・・。
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