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『歴代総理の経済政策力』
- 2024/04/19(Fri) -
三橋貴明 『歴代総理の経済政策力』(知的発見!BOOKS)、通読。

私が小学生から中学生にあがる頃にバブルが崩壊し、
その後、失われた30年という時代を若者世代として生きてきました。
それでも、親が苦労して東京の大学に行かせてくれ、
就職氷河期と言われながらも何とか良い企業に就職でき、
同世代の中では、日々の生活には不安も不満も感じない恵まれた人生を過ごさせてもらえました。

一方で、ニュースでは、同世代で正社員として就職できない人がたくさん居たり、
就職できてもブラック企業でこき使われて精神的に病んだり自殺してしまったりする人が増えたり、
結局、仕事が不安定だから結婚したくてもできない、子供を作りたくても作れないという
状況から少子高齢化が進み、政治では高齢者の意見が通り、若者は政治を諦めますます政治離れ、
それじゃあ、未来は良くならないよね・・・・・と思ってしまいます。

一時期、アベノミクスが実行されていた時は、社会全体が政治に期待している雰囲気が醸成され、
前向きで安定した空気が社会を覆っていたように思います。
少なくとも、金融機関勤めだった私の周囲は、期待感で高揚しており、また実際に
給料もボーナスも上がってました。自分はそんな経験はしてない!という層もいることは分かってますが。

安倍政権の政策は、上手くいったこともあれば、私自身批判的に見ている政策もありましたが、
少なくとも、主張ははっきりしていたので、賛成や反対がしやすかったというのがあると思います。
それが著者の言うグランドヴィジョンに繋がるのかなと。
私が民主党政権を評価していないのは、コロコロと言うことが変わるので、反対しようにも
軸の無い意見に反対するのは徒労感が半端ないなと思ってしまってました。

で、本作ですが、田中角栄政権の経済政策評価から始まります。
「国土の均衡ある発展」というグランドヴィジョンに従い、次々と法律を作り推進してきたという説明に
やっぱり政治家は、個々の政策の内容よりも、軸が一本通ったブレの無い政治をしてくれるかだよなぁと
改めて政治家の信念の大事さを思いました。

で、次の三木武夫政権の評価は?と思ったら、なんと見開き2ページで終了。
語るべき経済政策が無かったという皮肉なのかもしれませんが、
そこはやっぱり解説してほしかったです。

田中角栄のような軸のある政策信念は無かったのかもしれませんが、
建前だけでも、何らかの方針演説はしてたと思うんですよ。
その方針がグダグダで、政策と一致していないと思うなら、その批判を読みたかったです。

三木政権以降の政権の評価も、田中政権に対する評価のページに比べると、
政治家の信念についての言及が少なく、世界でどういうことが起きていたか、
それに対し日本国内でどういう政策が取られ、結果どうなったかという
事実を追うだけの描写が増えてしまい、「総理の考え」がほとんど見えてこなかったので
後半2/3の内容は残念に感じて、流し読みになりました。

本作は、最後、菅直人政権で終わってしまいますが、第二次安倍政権のアベノミクスという
グランドヴィジョンの評価まで読みたかったなと感じました。




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