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『「温暖化」がカネになる』
- 2024/04/08(Mon) -
北村慶 『「温暖化」がカネになる』(PHP)、通読。

久々に温暖化関係の本。
皮肉めいたタイトル通り、現在の温暖化対策最優先の社会の動きに対して
批判的な指摘をしている本です。

ただ、一般的な温暖化の本は、環境問題に取り組んでいる人々や、
自然科学系の研究社、またはジャーナリスト等が書いていることが多いのですが、
本作は金融畑のビジネスマンが書いているというのがユニークです。

要は、京都議定書で定めた各国のCo2削減目標に対して
達成困難な状況が見えてきているため、辻褄合わせのために作り出された
「排出権取引」という考え方について、「それ、本当に環境のためになってるの?」と
批判をしている本になります。

まぁ、私自身、温暖化問題そのものに関しては、「たかが人間ごときが活動したところで
地球という巨大なシステムが壊れることはない、そんな影響力を持っていると考えるのは
逆に人間の傲慢さだ、自然はもっと偉大ですべてを包み込む強さを持っている、
要は、環境破壊と言っているのは、人間にとって住みにくい環境になるということでしかない」
という考え方なので、そこは著者の考え方と近いように感じています。

そして、Co2削減に関しては、ビジネス側の側面で見ると、「省エネ」という観点で
経費削減、資源利用効率化という経済的メリットがある範囲で取り組むのが
ベストなんじゃないかと思ってます。経済を圧迫するような強さでCo2削減を強要するのは、
結局、社会経済を停滞させて、多くの人が経済的苦境に立たされるから
マイナスなのではないかと思っています。

なので、現在の、とにかく何が何でもCo2削減だ!という環境派の人々の考え方には、
あまりに極端すぎるというか、人間社会全体にとってのメリットとデメリットのバランスが
悪すぎるんじゃないかと感じており、批判的な目で見ています。

その点で言うと、著者の指摘する「排出権取引って金儲けの手段でしかなく
環境保護には意味がない」ということ自体には異論はないのですが、
では、このような主張で、環境派の人々が自らの考え方を見直すかというと、
そういうことはないだろうなぁ・・・・・と思ってしまいます。

Co2削減は社会正義だ!と思って、それを最優先で人間の経済活動を制限しようと
急進的な活動をする人たちには、こんなロジカルな指摘をしても、通用しないのでは?
と思ってしまいます。
それは、政治テロを起こす人たちにロジカルに説得を試みても話が通じないのと同じことで。

環境テロリストとも呼ばれる過激な人々を説得する手段が見つけられない現状、
正直、どうやって強制的に活動を封じていくかということを考える段階にきているのではないかと
思っています。




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