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『ま、いっか。』
- 2024/02/27(Tue) -
浅田次郎 『ま、いっか。』(集英社文庫)、読了。

著者のエッセイを読むのは初めて。

第一章は「男の本懐」というタイトルで、いきなり容姿の話。
肌艶だの、デブだの、美人だの、今のご時世の感覚で読むと、
「おー、なんだか炎上しそうなことを、さほど気にせず気楽に書いちゃってるぞ!」と
読んでるこちらが不安を感じてしまう内容でした(苦笑)。

私自身、言葉狩りみたいな今の世情は良くないと思ってるのですが、
一方で、表現者は、一応、世間がどんなことに反応しそうか予想して書くというリスク管理は
お金もらってるなら一定程度必要なのでは?と、ビジネスライクに感じてしまう面もあります。

2000年代前半に女性誌に連載されたエッセイのようですが、
「おー、これを女性誌に載せても特に何も批判されない時代だったんだなぁ」と隔世の感です。
ただ、この女性誌もWikiで見ると「月刊美容誌」と紹介されているので、
この手の発言を炎上させる意識高い系の人々が読んでいる雑誌とはちょっと違いそうです。
まぁ、見つからなければセーフなのかな。

面白かったのは、著者の小説家に至るまでの経歴やバックボーンが分かったことです。
祖父は武士家系、祖母は芸者、父親が成金的に金回りが良くなり、
子供の時はお坊ちゃんとして特に着るものにうるさく躾けられ、
社会に出たらなぜか陸上自衛隊に入隊、除隊後にアパレル業へ・・・・・。
いやー、この経歴、前後が全然つながらなくて興味津々です。
なんで自衛隊行ったの?みたいな。

幼少期のエピソードも、なんだか子供の感覚として見ると歪んでる感じがあって、
著者の作品に私自身がいまいち乗り切れないものを感じるのも、
実は、この幼少期体験のギャップにあるのかも・・・・・と思っちゃいました。

ちょっとエッセイは肌に合わないような印象を持ってしまいましたが、
著者のことを取材対象として据えた評論などは面白く読めるかも・・・・と思っちゃいました。




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