fc2ブログ
『日本陸軍がよくわかる事典』
- 2024/02/23(Fri) -
太平洋戦争研究会 『日本陸軍がよくわかる事典』(PHP文庫)、通読。

近所のおっちゃんから山のようにもらった本の中にあった一冊。

こういう「〇〇研究会」とか「〇〇委員会」とかいう著者名で政治的なテーマを扱う時って、
その匿名性が気になっちゃうんですよね・・・・・変な思想を押し付けてこないか、
正しい情報が使用されてるのか等々。
どういうスタンスで書かれた本なのか知ったうえで読み始めたいので、
やっぱり個人名は出してほしいです。
まぁ、立場的に名前出せない人もいるのかもしれませんが。

本作は、最後の著者プロフィール欄にきちんと執筆者名が書かれていました。
そこはきちんとしていると思いますが、だったら責任執筆者として表紙にもその名前を
入れてほしいなぁと思います。

というわけで、やはり日本の近代戦争を扱った著作物は、自らの主張を強めるために
時に虚偽や粉飾を織り交ぜる輩が居るので、注意して読まずにはいられません。
「朝日新聞」という大看板で嘘をばらまく輩も居てしまうぐらいですから、
組織の大きさなんかは関係ないですよね。

で、本作ですが、変に当時の陸軍の軍人や兵隊たちに感傷的になることもなく、
はたまた政府や参謀本部のお偉いさん方を滅多打ちに批判するのでもなく、
非常に淡々と事実を記録していく姿勢に好感が持てました。

そもそもの日本陸軍の歴史って、実はあんまり意識して読んだことがなかったなぁと
第1章は勉強になりました。

そして、第2章で、「郷土の誇り」として兵隊さんになった人々を地元の住民がどのように
見ていたのか、お上から末端の国民までが上手くまとまっていた時代と、
その後の強制的な翼賛政治の雰囲気の醸成が理解できました。

後半は、兵器や武器、戦闘機などのかなりマニアックなデータが並ぶので、
私としては飛ばし読みになっちゃいましたが、しかし後世に戦争資料として伝えるには
写真素材もふんだんに使われており、便利な資料なのではないかと思います。

兵器だけでなく、戦地での兵隊さんたちの写真がたくさん挿入されており、
その雰囲気を知ることができました。

教科書に使われているような写真素材は、出元がはっきりしている写真で、
なおかつ歴史の記述に重要な場面を切り取った写真ということで、
どうしても同じ写真を使うことになりがちなので、実は戦争の写真で見ているものって
種類は少ないと思います。
本多勝一氏の著作などには様々な戦争の写真が掲載さえていますが、
どこまで本物なのか、どこから誤報や捏造なのか、正直紙面を見ただけでは
素人には判別できないですからねぇ・・・・・。

結局、数少ない真っ当な資料写真と、あとは戦争映画などでイメージとして情景を記憶しているだけで
本当の戦争の姿を、私たち後世の人間はほとんど理解できていないんだろうなと思いながらの
読書となりました。




にほんブログ村 本ブログへ


関連記事
この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『国家と教養』 | メイン | 『対中戦略』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/7201-9ea3b69c
| メイン |