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『日本人へ 国家と歴史篇』
- 2023/10/30(Mon) -
塩野七生 『日本人へ 国家と歴史篇』(文春新書)、読了。

著者の作品は、『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』を確か大学生ぐらいの時に
背伸びして読んだような気がするけど、イタリアという国に特に思い入れがない私としては、
あんまり印象に残らなかったような・・・・。

著者の有名な作品は長編が多くて、正直なところ、手が出ない、という感じです。
いずれ年を取って仕事をリタイアしたら読書三昧の日々を送りたいと思っているので、
その時のために取っておきたいけど、3巻以上ある有名作品は軒並み先送りにしてるので、
塩野ローマ作品にたどり着けるのはいつになることか・・・・・(苦笑)。

で、本作ですが、ブックオフで買っては来たものの、
どストレートなタイトルに、ちょっと重たそう・・・・・ということで、しばらく積読でした。

ようやく意を決して手に取ってみたら、うーん、普通のエッセイ集でした。
ちょっとタイトルがデカすぎないですか!?
どうやら月刊誌の『文藝春秋』に連載されたもののようで。
『文藝春秋』の中に納まっていれば他との相互作用で重みを感じたかもしれませんが、
この連載だけ取り出してギュッと一冊にまとめちゃうと、単なるエッセイという感想になっちゃいますね。

ただ、タイトルと中身のバランスが悪いなと思っただけで、
中身については面白かったです。

マキャベリズムに親しみを持っているような言及があったように、
著者は非常に現実的と言うか、社会に対して割り切った感覚をお持ちなようです。
日本の政治に対して、短期政権が続いたり、自民党がぐらぐらしていることを批判し、
かといって政権交代にも期待感を持っておらず、
安定した保守政権を望んでいるような印象です。

特に、次の選挙で民主党が政権を取りそうだ!というタイミングで、
「拝啓 小沢一郎様」として、衆議院で民主党が勝ってもすぐに政治が刷新され安定するわけでなく、
しかも小さな左翼政党を巻き込んで連立政権を樹立すると、声だけは大きい左翼陣営に
乗っ取られて政権がダメになるぞ!と、選挙前に喝破しているのは凄いなと思いました。
民主党は分裂し、看板替えを何度もして、今や、立憲共産党なんて揶揄されてますからね。

イタリアの政治状況や、アメリカのオバマ政権と人種問題に関する考察も興味深かったです。
比較文化論的視点は、やっぱり頭をすっきり整理したり、多角的な視点で考察するには
使いやすいですね。

著者のマキャベリズムに関する言及が特に気になったので、
今後は、そのテーマを扱っている著作を読んでみようかな。




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