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『「族議員」の研究』
- 2023/09/20(Wed) -
猪口孝、岩井奉信 『「族議員」の研究』(日本経済新聞社)、通読。

昔、近所のおっちゃんが、家の整理のために大量に本を捨てるというので、
ほぼ、そっくりそのままもらってきました。
かなり古い本ばかりだったので、ほぼそのまま我が家に積読になってるのですが(苦笑)、
ちょっとずつ消化しませんとね。

「族議員」って、平成以降は力を失ってるようなイメージで、
勝手に昭和の政治スタイルだと思ってたのですが、しかし、今もしぶとく「〇〇族」という
レッテルを貼られてる政治家もいるので、実態としては残ってるんでしょうね。

なんとなく「族議員」というくだけた呼び方から、本作は、政治ジャーナリストによる
政治家の利権争いとか政局での闘争とかを面白おかしく書いているのかと思いきや、
「研究」というタイトル通り、真正面から論じたものであり、著者も学者さんでした。
あとで検索してみたら、奥様は男女共同参画大臣も務めた猪口邦子氏だそうで、
「あれ?古い本なのに、奥様は現役政治家?年の離れた夫婦なの?」と思ったら、
猪口議員、もう70代なんですね・・・・・お若く見えるわ。

さて、どうでもよい話から入ってしまいましたが、まじめな論文で、かつ時代が古いので、
梶山静六氏とかの大物政治家しか誰だか分からない面もあり、
面白さには欠けてしまうところがありますが、しかし、例えば茨城県の衆議院議員全員の動静を
地元紙の議員動静からすべてデータ化して、政治家としての活動が月何時間で、
地元での活動何割、国会での活動何割、党本部での活動何割、業界団体での活動何割と
細かく調査したうえで、その政治家のスタンス(族議員か、二世議員か、政策通か等)で、
政治家としての活動方針と実際の行動を評価していて、興味深かったです。

あと、当時は中選挙区制度なので、自民党議員間で票を食い合ってたりという話もあり、
エンタメとしての選挙はやっぱり中選挙区制の方が面白いよなぁ・・・・・なんて思ってしまいました。
あと、茨城県でこんなに当選者が出るんだ・・・・やっぱり都会なんだな・・・・・・と一瞬思いましたが
今は、小選挙区制だけでなく比例代表もあるから、そう感じちゃうのか、と気づきました。
比例復活という仕組みも変ですが、陰でこそっと当選してる感がある比例代表は
あんまり良い制度に感じられないです。
どうせ二大政党制になれなかったのなら、中選挙区制に戻したら面白いかも・・・・なんて
あんまり詳細を詰めることなく考えてしまいました。




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