『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』
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- 2023/09/14(Thu) -
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三戸政和 『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(講談社+α新書)、読了。
タイトルだけだとピンと来ないサラリーマンが多いかもしれませんが、 実際に脱サラして起業した経験がある私からすると、大納得。 私は会社を買ったわけではないのですが、任意団体がボランティア的にやっていた活動を 引き受けて事業化して会社設立したので、事業の基礎となる人的資源や取引関係(未熟ですが)を 任意団体から引き継いだので、ゼロから構築することを思うと、かなり効率的に初期過程を ワープできた実感があります。 そして、著者が指摘する通り、いわゆる大企業で新卒入社から数年いれば経験できる 会社の仕組みとか、人事労務管理の考え方、内部統制システムなどを適用すれば、 一気に事業のスリム化や効率化、またダメな部分の排除ができて、 財務状況や損益状況を好転させることができました。 その好転ぶりは、取引先の急拡大という形で目に見えて現れ、 また決算内容もあからさまに改善されるので、周囲の人からは「どんなスゴ技を使ったんだ!?」と 聞かれることがありましたが、私の感覚としては、前の勤め先で学んだこと、自分がやってきたことを 素直に着実に適用実行しただけです・・・・・という感じです。 ウルトラCの手法なんて必要ないし、専門知識が必要な技能も技術も関係ないです。 経営管理の教科書に載っていることを、ただ、素直にしっかりと実行する、それだけです。 会社勤めの頃とひとつだけ違うとすれば、それは会社員から経営者に立場が変わるので 労務管理がゆるゆるになったこと。 今が頑張りどき!と判断すれば、睡眠時間を削って長時間労働で一気にコトを進められるし、 逆に、今週はお客様と会う予定がほとんど入ってないなぁ・・・・というときは、 昼まで布団の中でうだうだ読書して過ごし、1~2時間事務仕事したら、 日が暮れる前から晩酌タイムに突入です(苦笑)。 特に前者の、目的や成果や時宜は関係なくとにかく一律で残業不可!みたいな網が かからなくなっただけでもストレスフリーです。 ただ、これって、自分の脱サラ起業が、今のところ上手く回ってるから納得感高く読めるだけで、 もし今もサラリーマンを続けていたら「こんなうまい話はないよー」と妄想扱いしてたでしょうし、 脱サラ後の事業に失敗していたら「キレイゴトばっかり書きやがって」と批判してたと思います。 結局、同じような経験をした人だけが共感できる、 もしくは、この本に後押しされて飛び込んでやろうと決断できた極一部の勇気ある人にしか 伝わらないような気もします。 また、1回経験してみると、起業とか事業承継とかは、自分の最初の見極めとその後の頑張りで 意外となんとかなるもんだなー、と腹が括れるので、2つ目の起業とか、 もしくは多角化していくとか、新しいチャレンジへのハードルはどんどん低くなり、 成功した人に、どんどん成功体験が追加されていくという、 成功体験格差は広がりそうだなと感じました。 で、結局、300万で買えるオイシイ会社はどうやって見つけて、どうやって買えばいいのよ?という ノウハウ部分は公開されておりませんが、著者に相談すればいいことだし、 今なら事業承継のためのプラットフォームも結構オンライン上で充実してきているので、 勇希のある人には、チャンスだと思います。 インボイス制度スタート等で、「もういろいろ面倒だから事業やめるわ」という高齢者も増えそうなので、 狙い目だと思いますねー。 ![]()
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