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『経営に終わりはない』
- 2023/08/19(Sat) -
藤沢武夫 『経営に終わりはない』 (文春文庫)、読了。

本田技研工業の名参謀とされる藤沢武夫副社長の著作。
てっきり、本田宗一郎氏に請われて入社したのかと思ってましたが、
どちらかというと藤沢氏の方から自分を売り込んでいった感じなんですね。
しかも、人間に惚れたという要素以外に、自分というリソースの投資先として選んだ感じもあり
本田宗一郎氏と藤沢武夫氏は主と従ではなく、コンビという対等な関係だったんだなと感じました。

そして、本作での描写からすると、本田宗一郎氏は技術者としての天賦の才と
さらに他の技術者たちの憧れとしての存在という点が突出していて、
実質的な社長業は藤沢氏が執っていた感じですね。

かといって、本田宗一郎氏が社長としての経営能力がないかというと、そういうわけではなく、
後先を考えない投資は慎んで勝算のある投資を見極めているところとか、
お客様への誠実な対応とか、自分の引き際を心得ているところとか。

本作を通じて感じたのは、本田宗一郎という人間に自分の人生を投資した藤沢氏は
楽しかっただろうな・・・ということ。
新商品が大ヒットしたり、思うように売れなかったり、売れなかったときは手直ししてヒットに繋げたり
会社も大きくなり、扱う資金量も増えつつ、資金ショートしそうな事態にも遭遇したり。
綱渡りもありながら、しっかりと企業として成長していくのを牽引していくのは楽しそうです。

そして、本田宗一郎という求心力が半端ない人がトップに立っていてくれれば、
自分自身がそういう象徴的な演出行為を行う必要がなくなって、楽ですよね。
私自身、自分を良く見せる演出が下手なので、ほんとは社長業ではなく
参謀ポジションで、人間力で組織を率いるトップを支える仕事の方が
性に合ってるように思ってます。でも、そういう魅力的な人に信頼してもらえるような
立場になるのはなかなか難しいですよね・・・・。

本作は、藤沢氏の目線で書かれているので、マズかった局面もうまくいった風に
見せている可能性もありますが、それを差し引いても、経営者として
憧れる面がありますね。




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