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『モダンガール論』
- 2023/08/08(Tue) -
齋藤美奈子 『モダンガール論』(文春文庫)、読了。

著者の作品には、文学書評の方から入っていったので、
メディアでフェミニストとして紹介されていたりするとちょっと違和感を覚えてしまいます。

今回、Wikiで肩書を見てみたら、「フェミニズム系の評論家」となっていて、
この表現には納得。そう、フェミニストじゃなく「フェミニスト系」なんですよね。

本作は、「モダンガール論」というフェミニスト系論評どストレートなタイトルですが、
この方の女性論って、机上の空論とか理念先行の頭でっかちなものではなく、
実際に世の中の女性がどういう風に考え行動していたのかというところを調べて
「理想論を振りかざす当時のフェミニストはこう言ってたけど、世の女性の本音はこうだったよ」と
バッサリ切って捨てるとのころが心地よいです。

そして、世の中の女性は、フェミニストのオネエサマ方の言い分も耳にしつつ、
自分の意思で動いているので、女性もしっかり考えて行動してるじゃーん、と
逆に信頼出来ちゃいました(苦笑)。

著者は、雑誌の記事を調査対象にすることが多いですが、
雑誌に書かれている一般女性のコメントというのも、
その一般女性が背伸びして語ってたり、編集者が恣意的に編集していたりと
そのまま素直に受け取るのも誤りの元のように思えてしまいますが、
たぶん著者は、そこは量を集めることでカバーしてそうですね。
徹底的に関連する雑誌の記事を読み込んでいる印象です。

そして、日本の女性解放というか、女性の社会進出は、
なんとなく、ゆっくりながらも直線的に進んできていたような印象を受けていましたが、
本作を読むと、行きつ戻りつというか、右行ったり左行ったりしながら・・・という感じですね。

あと、本作での著者の論旨とは直接関係ないですが、
今の女性って、仕事と家庭の両立・・・というか、仕事も主婦業も母親業も求められて大変そう・・・。

専業主婦が主流だった時代って、男性は結婚したら家事労働から解放され仕事に集中、
女性は結婚したら仕事から解放され家事労働に集中、これって、精神的に楽な気がします。
今は、男性も女性もすべてを要求されるので、大変ですよね。
専業主婦(専業主夫)で夫婦間で分業するというスタイルも、選択肢の一つとして
フラットに選べるような自由な世の中の方が楽なんじゃないかなぁと思ってしまいました。




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