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『僕は珈琲』
- 2023/07/09(Sun) -
片岡義男 『僕は珈琲』(光文社)、読了。

著者については全く知らない人だったのですが、実家に置いてあったので読んでみました。
うちの両親が買いそうな本ではないので、たぶん、頂き物でしょう。

エッセイなので、まずは、著者がどんな人物なのか知ろうとプロフィールを見ましたが、
「作家、写真家、翻訳家」となっていて、なんだかぼんやりした印象のまま読み始めました。
誰だか分からない人は、一本本業と呼べるものを書いてくれた方が、イメージしやすいですね。

最初のエッセイは、「片岡義男」という自分の名前について書いたもの。
「日本語には『カ』で始まる言葉が多い」とか「外国人は『KATAOKA』をどう読むか」とか
捻りの利いた視点が短いエッセイの中に取り込まれてて、「こりゃ面白いぞ」と興味を持ちました。

タイトル通り、基本的に、エッセイのテーマは珈琲であり、訪れた珈琲店の話、
映画作品に登場する珈琲のシーン、珈琲を飲みながら聞く音楽の話、などなど。

私もコーヒーは良く飲みますが、珈琲というよりコーヒーのイメージ。
珈琲そのものに着目して飲んでいるというよりは、のどが渇いたから、休憩気分を味わいたいからという
ものでありコーヒーという軽い道具として扱ってます。
だから、珈琲豆のことは全然分からないし、スーパーで買うのも安いインスタント、
一番口にしているのは自販機の缶コーヒーという有様です。

著者のように、これだけ思い入れをもって毎回珈琲を飲めたら、
立派な趣味だし、ちょっとした時間も豊かになりそうですね。
ただ、私の場合は、喫茶店でコーヒーを飲むときも、読書がメインなことが多いので、
あんまりコーヒーにまで気が回らないんですよね。これは性分だからしょうがないかな。

「知っているけれど使ったことのない日本語」というエッセイで、
確かに、文章で読んだら違和感なく受け止められるし、自分も文章を書くときに使いそうなフレーズでも、
口に出して使うことはなさそうなフレーズがたくさんあることに気づかされ、
そういやそうかも!と膝を打ちました。「膝を打つ」も、まさにそんな言葉ですが。
こういう着眼点に触れられるエッセイは、面白いですよね。

エッセイの合間に、1つだけ短編小説が入ってました。
この短編小説を珈琲店で思いついたときの様子がエッセイに書かれていて、
その後、その小説が出てきたので、そのまま素直に読めましたが、
もし、短編小説のみ独立して読んでいたら、たぶん憤慨していたと思います。
「娘を付けてやるから俺が経営している珈琲店を継いでほしい」と、ほとんど会話もしたことのない
客に言うなんて展開、おかしすぎるだろー(爆)。そして、それを変な提案だと思わない客(爆)。

こういう小説を書く人なんですかね?
だとするとエッセイしか読めないな。




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