fc2ブログ
『スイングアウト・ブラザーズ』
- 2023/06/24(Sat) -
石田衣良 『スイングアウト・ブラザーズ』(角川文庫)、読了。

大学同級生の男3人組。
33歳になってもいずれも独身、というか彼女に振られて全員フリーに。
そんな3人に「モテ男に変身するためのコースを用意したから受けてみて」と提案したのは
大学の美人の先輩。自身が経営するエステサロンの新事業として男性向けのモテ男コースを
検討しているので、そのお試し要員になってほしいというもの。

お肌のエステから始まり、教養講座、ファッション改革、女性との会話術など
様々なコースに専門講師が登場し、3人に厳しい指導を行います。

この設定どおり、かなりコメディタッチの作品で、主人公たち3人も、
オタクのゲームプログラマー、デブの飲料メーカー営業マン、ガリで薄毛の銀行員と、
かなりカリカチュアライズされた「典型的なモテない男」たちです。

軽いノリで進んでいきますが、専門講師たちが指摘する「なぜキミはモテないのか」という
本質をズバッと斬る言葉は、なるほどー!と思えるものもあり、
女ながらに、女性はそういう風に見てるのか・・・・・と勉強になりました(苦笑)。

この3人組は、モテないという設定ではあるものの、
先輩から「これをしなさい」とミッションを与えられると、最初はモジモジしてても
最後は「えいや!」できちんと行動に移して、しかも何とか成果を得ようと知恵を巡らすので
意外と行動力があります。これって、モテる男の一要素な気がします。
本当にモテない男は、イジイジ、グズグズと、言い訳ばかりで動かないですからね。

主人公のオタクくんは、冷静に周りが見えているし、「じゃあ俺からやるよ」と
先頭を切って行動する思い切りの良さもあり、正直、彼はもともとモテ男系列の人じゃないかなと
思いながら読んでました。
自分勝手なところもないし、普通に女性とうまく付き合っていけそうな感じです。

それを思うと、そこまで無理ゲーをやっているわけでもなく、
まぁ、この主人公に引っ張ってもらったら、友人2人も何とかなりそうだなぁという感じ。

それって、著者の石田衣良氏が、いわゆる新人類世代なので、
人間の本質が前向きというか、楽観的なものだと捉えているのじゃないかなと思えてきました。
例えば、ロスジェネ世代の非モテ男性って、もっとこじれて拗ねてるような気がします。
暗い人はとことん暗い。

その後の世代は、再び明るくなってきてると思うので、
ロスジェネ世代ってやっぱり悲惨だよなー、と本筋と関係のない感想で終わってしまいました。




にほんブログ村 本ブログへ



関連記事
この記事のURL |  石田衣良 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『パンドラ・アイランド』 | メイン | 『晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/7040-b7754a1b
| メイン |