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『歴史からの発想』
- 2023/06/06(Tue) -
堺屋太一 『歴史からの発想』(日経ビジネス人文庫)、読了。

堺屋太一氏の歴史解釈は面白いので好きです。

なので本作も期待値が上がってしまったのですが、
既読感のある文章が多くて、あんまり刺さってきませんでした。
『巨いなる企て』とか読んじゃったので、その面白さに触れてしまうと
エッセンスだけ抜き取っても薄い印象を受けてしまうのかもしれませんね。

後半に入っていた『「切れ者」の人間学』の章がずば抜けて面白いと感じました。
「辣腕政治家」として岸信介総理大臣のエピソードから始まり、
国家組織体制とトップの関係を、現在のものと豊臣政権など歴史上のものとを比較し
どこが革命的だったのか、どこが日本人的なのかということを端的に分析していて
興味深く読めました。

官僚組織の中にいた人ならではの視点だなと思います。
このテーマで、しっかりした著作を読んでみたいものですね。




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