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『ソロモンの犬』
- 2023/05/03(Wed) -
道尾秀介 『ソロモンの犬』(文春文庫)、読了。

読み始めたら展開が気になってしまい、仕事ほったらかしで読んでしまいました(苦笑)。

散歩に連れ出した犬が車道に飛び出し、リードを持っていた小学生が車道に引っ張り込まれて
トラックに轢かれて即死するという事故が起き、その小学生と顔見知りの大学生4人組が
たまたま事故現場に居合わせたことで、事故の真相に迫っていくという物語。

正直、中心となる事故が飼い犬に引かれて・・・という話だったので、
盛り上がりに欠けそうな印象を読む前は持っていましたが、
この大学生4人組の人間関係というか、お互いを観察している感じもあり
サスペンスに加えて、人間の社交におけるしんどさみたいなものも読むことができて
面白かったです。

この大学生4人組に動物生態学の助教授が絡んでくる他、
不思議な存在感を持つリバーサイドカフェという空間が絡んできて、
最後は、なかなか不思議な感覚に陥る展開でした。

時間軸が細かく前後するのと、大学生4人の会話劇が結構特徴的な話し方をするというか、
理屈っぽかったり、言い回しが皮肉っぽかったりで、読むのは疲れる本でしたが、
道尾作品なら許容範囲かな。

終盤、とある人物が暴力的に暴走しますが、そこはちょっとリアリティなかったかな。
あまりに独善的で。
大学生側が、鬱屈はあるものの、本質的には根が良い人だったので、
なんとか最後は明るい感じで終われたのかな。




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