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『第一阿房列車』
- 2007/09/30(Sun) -
内田百 『第一阿房列車』(新潮文庫)、読了。

以前、神田の古本屋で見つけた三笠書房の『阿房列車』は
三千円近い値が付いていて、手が出せませんでした。

ところが、新潮文庫で出ているのをブックオフで発見!
100円で読めることに感謝!!

紀行文の名作とされているようですが、
私には、なによりもヒマラヤ山系くんとの会話が面白くてたまりません。
ボケにボケを重ねるくせに広がらない会話・・・。
しかもそのやりとりを還暦のお爺ちゃんと、若い国鉄マンがやっているのですから、
何とも言えない味わいがあります。

そして、紀行文とされながらも、百先生、相当な毒舌。
観光は行き渋るわ、温泉は好きじゃないわ、宿の朝食は食べないわ、
食べたら食べたで8割がたは「まずい」のひと言。
褒めることがほとんどないのに、旅はなんだか楽しそうです。

「無用の旅」ができるほど、
どーんとした心構えの人間になりたいですが、
まだまだその境地には至れなさそうです。


第一阿房列車 (新潮文庫)
第一阿房列車 (新潮文庫)内田 百けん

おすすめ平均
stars国鉄1950年代
stars近代紀行文学の代表作?!
stars列車に乗る心
starsなぜか眠くなる本。
stars重厚且つ軽妙

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-書評:『阿房列車』-
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