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『アメリカは今日もステロイドを打つ』
- 2022/12/30(Fri) -
町山智弘 『アメリカは今日もステロイドを打つ』(集英社文庫)、読了。

ブックオフで、「何このC級感あふれる表紙イラストは!?」と目に留まり、
著者名が町山氏だったので買ってきました。
前に読んだアメリカ政治の解説本が面白かったので。

米国に長年住み、映画批評の仕事を、あくまでアメリカに住む日本人という
第三者的な目線で行っている面白さが、本作でも十分に堪能できました。

タイトルから、アメリカのスポーツ界にぽける薬物汚染というか
人工的に肉体改造していくことへの行き過ぎに警鐘を鳴らす内容かと思いましたが、
4ページほどのコラムの集約版で、
もちろん薬物汚染の話はありましたが、もっと広い意味で各種の「肉体改造」「精神改造」に
突き進んでしまうアメリカの病理のようなものを、軽いタッチで紹介していきます。
あくまで淡々と事例紹介のような感じで書いているのですが、
その裏側に広がる闇を想像すると、背筋が凍る世界です。

アメリカ人であろうとすると、なんでも「頂点」を目指したり、「最高」「最大」「最速」を目指したり、
「極限」を目指したり、「非現実的」を目指したりしないといけないのでしょうかね。
日本人でも、たまにこういう極端なものを目指す人が出てくることはありますが、
世の中を騒がしても、あんまり世間から共感されているような印象を持つことは少ないです。
むしろ、異端な存在として線を引きつつ、見世物として楽しんでいるような。

それがアメリカとなると、結構、広く共感されているというか、応援されているような印象を
町山氏のコラムの雰囲気からは受け取りました。
極端であろうとする人を、頂点を極めるチャレンジ精神というか、多様性の象徴というか、
そういう要素を高く評価しているように感じます。

きっと、国の成り立ちだったり、国が大きく成長した経緯だったりの違いで
日米の文化の相違が生まれたんだろうと思いますが、
こういうサブカル世界で、そういう国民性の違いって象徴的に表出してくるので
興味深いコラム集でした。

あと、著者が紹介しているB級(C級?)映画を、意外と私が観ていてビックリ(苦笑)。
ウィル・フェレル、最高!
でも、バスケ映画の方の私の評価が低かったのは、米国のバスケ文化を私が
十分に理解してなかったからだと、今回分かりました。




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