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『白き狩人』
- 2022/08/25(Thu) -
渡辺淳一 『白き狩人』(集英社文庫)、読了。

総合病院の外科に勤める看護師の主人公。
担当替えで、外科医師で若く美しい女医付に変更になり、
その直後に入院してきた脚に腫瘍を抱えた人気バレリーナを看ることに。

女医の指示で様々な検査を行い、診断の結果、悪性腫瘍のため脚を切断という判断がつき
早々に切断手術が行われます。

この診断の正誤に迫る医療サスペンスかと思いきや、
物語のメインは、この女医を中心にしたレズビアン関係、
そしてそのレズビアン関係を通して、相手である看護師や患者の心を
女医が支配していくという恐ろしい話でした。

岡田斗司夫氏のサイコパスに関する解説動画を見ていると、
「情緒的な感覚に左右されずに冷静で冷酷な判断を下す能力が求められる外科医には
サイコパスが多い」というような話が出てきますが、
最初、そういう女医なのかなと思ってたら、どうも、職業的優秀さのサイコパスというよりも
自分の欲望に直線的に忠実なサイコパスというような感じでした。

この女医の、歪んだ男性蔑視や、男性に従う女性への嘲笑のような姿勢は
一つの歪んだフェミニズムの表れなのかしらね。

うーん、気持ち悪い作品でした。




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