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『果断 隠蔽捜査2』
- 2022/06/08(Wed) -
今野敏 『果断 隠蔽捜査2』(新潮文庫)、読了。

隠蔽捜査シリーズ、誤って第2巻を読み飛ばして、第3巻、第3.5巻を先に読んでしまったので
なんだか変な感じになってしまい、ストップしてしまってました。

ガッツリ長編サスペンスを読みたいなと思い、ようやく第2巻を手に取りました。

家庭内の不祥事で左遷され、本庁から所轄の署長に移動となった主人公の竜崎。
合理性の塊のような人物で、それまでの所轄内にあった不文律の仕来たりや作法を
ぶった切って日々の業務を進めていきます。

現場の副所長や課長はもちろん戸惑いますが、
管内で起きた立てこもり事件を契機に、署長の考え方を部下たちが実地で理解していき、
事件解決の際の不手際の責任を押し付けられそうになった所轄は
一丸となって真相究明に取り組みます。

事件発生からの起承転結が、短い日数の中で目まぐるしく展開していき、
息をつかせないストーリーテリングはさすがです。
このスピード感あふれる物語世界は、著者の筆力はもちろんですが、
もう一つは、日本の警察の組織力や捜査力といったものが
リアリティをもって存在しているからこそ描ける世界観なんだと思います。

組織の理屈に隷属しているように見える所轄の面々も
実際の事件に直面したら、組織における自分の役割をきちんと認識し
必死に成果を出そうと取り組む真面目さが垣間見えて、
やっぱり警察モノは面白いなぁと感じました。
人間の情熱が凝縮されている世界ですよね。

そして、本作で起きた立てこもり事件、事件そのものはそんなに派手な展開ではないですが、
事件をめぐる所轄と本庁の立ち位置の相違や、SITとSATの実績争いなど、
警察の組織論全開でのやり取りがじっくりと描かれて、面白いです。

事件の真相は、自分が思っていなかった方向に向かっていったので、
は~、そういうこともあるのか・・・・・と思う一方で、
現場の捜査員の着眼点も興味深く読みました。

やっぱり、このシリーズは面白いですね。
続きをブックオフで探さないと!




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