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『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』
- 2022/03/22(Tue) -
林真理子 『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』(文春文庫)、読了。

海外旅行中にホテルのロビーで出会ったオバハン・中島ハルコ。
フードライターとしての自費取材に来ていた主人公は、
オバハンの厚かましさに絡めとられて、ホテルそばでのカフェで朝食を一緒に取ることに。

そこから、どんどんオバハンのペースにはまり、
なぜか自分の人生相談をしてしまい、言われたとおりに行動したら、
見事解決・・・・・というよりも新たな人生が開いてきた感じ。

そんなことが続き、主人公はハルコと日本でも付き合うようになり、
自分の悩みを持ち込んだり、他人がハルコに持ち込む悩みに対する
ハルコの回答に驚愕したり。

オバハンって、どんなに極端に描写しても、
「こんな人、どこかに居そう・・・・」という感じになりますよね(苦笑)。
ハルコも、相当自信家だし高圧的だけど、どこかにこんなオバハン居そう・・・・・。
そして、毒舌の中に人生の本質を突いた信念が含まれていて、
それを秘密にせずにみんなにオープンに共有してくれる気前の良さ、
そういうオバハンの良いところ全開の人というのも、リアリティがあります。

主人公も、そんなオバハンにべったりせず、
取材先に交渉したいときとか、必要な時だけオバハンを頼り、
そして見返りに取材先の高級レストランでの食事をおごるという対応で済ませるという
からっとした人間関係が気持ちよいと思いました。
女の人のグループにありがちな、いつでもどこでもベッタリという人間関係が
私は苦手なので、ハルコのスタンスにも、主人公の姿勢にも共感できました。

こんなオバハン、私も、年に1度か2度しか顔を合わせない同業者仲間の中に2人ほど居て、
たまーに会って情報交換とか、こちらの愚痴を聞いてもらってバッサリ自分を斬ってもらったりすると
結構、気持ちがすっきりしてリセットできます。

経験と人間関係をもたらしてくれるオバハンは、最高ですね。




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