『私はそうは思わない』
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- 2022/02/03(Thu) -
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佐野洋子 『私はそうは思わない』(ちくま文庫)、読了。
佐野エッセイ。 タイトルから世の中のおかしなことをズバズバ切ってるのかと思いきや、 自分の日常で考えたことを佐野節で語っている、高尚なエッセイでした。 冒頭の『「まえがき」のかわりの自問自答』が、 質問に対してフランクな口調で答えるという演出になっていたのと、 「お金が一文もなくなったらどうしますか?」というようなありきたりな質問に 結構斜に構えた回答を述べるという内容で、 エッセイという枠組みではなく、私小説みたいだな・・・・と感じたことで 「軽い気持ちで読んではいけない」と背筋が伸びて、読み通すのに時間がかかっちゃいました。 人間の一番いいところは一番悪いところ いいところと悪いところを分けて考えられる人は 正義の味方みたいな顔して人をぶんなぐっても気づかない人(要約) そうだよなー。納得。 こういう考察を、具体的なエピソードをもとに主張するのではなく、 これまで生きてきた経験をもとに語っている作品なので、 なんだか哲学的なものも感じてしまいます。 そんな佐野節の中で、「女の敵は女」という表現が出てきて、 「あは、今、言葉狩りされているヤツまで出てきたわ(苦笑)」。 マイメロちゃんは、災難でしたね~。 ![]()
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