『すべての教育は「洗脳」である』
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- 2022/01/18(Tue) -
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堀江貴文 『すべての教育は「洗脳」である』(光文社新書)、読了。
ホリエモンによる教育論。 「学校教育は従順な労働者を生み出すためのものであり洗脳である」という主張は その通りだと思います。 一方で、そういう「従順な」労働者が一定数いてくれるおかげで 世の中の産業が回っている面があると思うので、今の教育制度のすべてを否定したり その教育の結果、今、一生懸命仕事をして支えてくれている人を否定したりするのは 違うのかなと感じます。 ホリエモンのYouTube動画はよく見るのですが、 ホリエモンの主張する内容は、私は共感できることが多いのですが、 でも一方で、勝ち組の中でしか通用しない主張だよなと思ってしまうことがあります。 押しつけの教育を素直に受け入れるな!没頭できるものを自分の力で手に入れろ! そう言われて「よし、やろう!」と思って実行できる人は、 本人の努力もあると思いますが、それと同様に、恵まれた家庭に生まれたとか、 親の知能が高いとか、友達に恵まれたとか、そういう本人の努力ではどうにもならない 与えられた環境によるところも大きいと思います。 誰の言葉か忘れたのですが、「勉強を楽しめる自分は恵まれている存在だと自覚すべき」 というのを、本だか動画だかで見たように思います。 ホリエモンの言葉に共感できる立場に居られるというのは、ある種、恵まれた立場だと思います。 少なくとも、日々の自分の生活や将来の自分には不安を感じていない層かなと。 ホリエモンは、世の中に100人の人がいたとして、 その上位10人、20人に向けて語り掛けようとしているのだと思いますが、 そうではない立場の人々について、どう生きるべきと考えているのか凄く気になります。 それとも100人全員に向けて同じメッセージを発信しているのかしら。 私自身が選民思想的な考え方になってしまってて申し訳ないですが。 さてさて本作の内容ですが、私がホリエモンの話に共感して読んでしまうのは、 その主張が明確で、ダメなものはダメとぶった切るからわかりやすいというのもありますが それ以上に、「なぜ今はそんな歪な状況になっているのか」という理由説明に 歴史的な経緯を踏まえており、その分析は冷静で客観的なので 説得力があるんですよねー。 今回も、国民国家の成り立ちから、現状分析、そして今後国家はどうなるかという そういう幅広い視野で捉えているので、その分析の上で主張があると 「そうしなきゃいけないよなー」と納得できてしまいます。 でも、その納得の先に、行動がついてくる人は、 やっぱりすぐ動ける恵まれた環境にある人なのかなーという気もしてしまいます。 結局は、自分が経験したことしかわからないので、 良い親と祖父母のもとに生まれてくることができたからラッキーだったと自覚している私には そうじゃない環境に生まれてきた人の苦労は、想像しきれないんだろうな・・・・と諦めの境地。 みんなのことを思いやるのって、難しいですよね・・・・。 ![]()
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