『葬式は、要らない』
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- 2022/01/06(Thu) -
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島田裕巳 『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)、読了。
宗教学者の著者が、このタイトルで書く本なので、 「本来の仏教の教えに基づくと今の日本で行われている葬式という名のイベントは要らない」という 宗教学の視点で考察した本だと思ったんですよ。 ところが、読んでみると、「葬式は贅沢だ」という言葉が繰り返され、 葬式にはいくらかかるのか、坊さんを呼ばなかったらいくら節約できるのか、 通夜振る舞いを出さなかったらいくら節約できるのか、というような お金の話ばかり。 葬式という場を設ける意味についても、 遺族や友人たちの気持ちの整理をつけるためには有効なもの・・・・という説明にとどまり、 今の日本の法律では葬式は義務付けられていないので、やらなくてよい、と切ってしまいます。 遺族の気持ちの面が最も大事な開催理由だと思うのですが、 その気持ちに寄り添ってあげるのが宗教の役割だと思うのに、 そこについての言及がなくて、とても残念。 宗教学者が書いた本というよりは、 節約コンサルタントが書いた本のような印象です。 まぁ、でも、過去の著者の本について、自分が読んだ感想を過去にさかのぼって見てみると、 「宗教学者なのにこのレベルの内容なのか!?」と怒ってることが多いので、 私が著者に期待するのが間違っているんだなと反省(苦笑)。 ![]()
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