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『旧皇族が語る天皇の日本史』
- 2021/12/26(Sun) -
竹田恒泰 『旧皇族が語る天皇の日本史』(PHP新書)、読了。

旧皇族の竹田氏が語る日本史ということで、
天皇を中心に、皇族の歴史エピソードてんこ盛りなのかな?と期待したのですが、
かなりオーソドックスな日本史の解説本で、
内容はまともですが、この著者が書かなくても他の人が書きそうな内容だよね・・・・・という印象で
あんまり刺さってこなかったです。

そもそも、摂関政治があったとは言え、鎌倉幕府が開かれるまでは朝廷内で政治が行われていた訳で
そうなれば天皇も実権云々は別にしても、政治の場には存在していたことになるので
結局、教科書の記述も、天皇や朝廷の話が軸に進みますよねー。

なので、本作の前半は、教科書と比べても、あんまり著者らしい独自エピソードが少なくて
物足りなかったです。
井沢史観を読んだ後では、相当ユニークな視点やエピソードが入ってこないと
満足度が落ちちゃいますね。

明治以降の記述になると、旧皇族らしい、自分自身が見聞きしたエピソードも入ってきて、
ここは俄然面白くなりました。
やっぱり、竹田氏が書くなら、明治維新後の歴史に絞って、もっと深掘りした方が
面白くなるんじゃないですかね。

最後の寛仁殿下との対談でも語られていましたが
孝明天皇についての研究とか、やはりその着眼点に著者の価値はあるように思います。
(ま、寛仁殿下と対談できている時点で、それは著者のポジションを表していますが)

著者ならではの歴史へのスポットの当て方を、もっと見てみたいなと思いました。




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