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『銀行仕置人』
- 2021/11/25(Thu) -
池井戸潤 『銀行仕置人』(双葉文庫)、読了。

大手企業からの500億円の巨額融資を指示された営業次長は
内容に不信感を覚え異を唱えるも話を受けてきた役員に押し切られて
融資すべきという稟議書をあげることに・・・・・・その結果、融資したお金の行先である関連会社が自己破産。
500億円の損失の責任を取らされ、営業次長は人事部付に。

人事部内の小部屋で「行員名簿の更新作業」という、分かりやすい無駄作業を与えられ、
まさしくリストラ部屋行きとなった主人公。
反骨精神で黙々と名簿作業に取り組みますが、突然、人事部長から呼び出され、
500億円の焦げ付きが、銀行役員が絡んだ特別背任の疑いがあるとして内密の調査を命じられます。

これねぇ・・・・・銀行組織の枠組みから外れる特命という設定は
一般の人からすると、ちょっとリアリティがないようにも思えてしまうかもしれません。
しかし、自分が勤めていた会社で、隣の島の課長代理が通常業務を離れてコソコソ仕事してるな・・・・
と思ったら、現場の派遣社員が警察に逮捕されました(爆)。
役員の指示で課長代理が証拠集めを行い、証拠が固まったので警察に通報したようです。
翌日社長がお詫び会見してました・・・・。

というわけで、この設定は、銀行ならありかも・・・・・と私は思ってしました。
ただ、500億円の焦げ付きが計画倒産なのではないかという疑いのもとで、
関係する企業を担当する支店を1つ1つ調査に回るという手法は、
1店目で不正を暴き支店長が更迭された時点で、疑惑の役員側が関係する行員たちに
「この男には気を付けろ」と警戒網を敷くはずで、2支店目、3支店目も
普通に調査に行けるという展開は、さすがにご都合主義かなと思いました。

それと、500億円の融資先の大手企業の裏側に
怪しげな金融コンサルが付いているのですが、いくら成り上がりのIT企業だとはいえ、
こんなヤクザまがいの会社と社長が直接やりとりしているというのは、
さすがに脇が甘いというか、世の中をなめているというか。

勧善懲悪のエンタメモノとしては、スピード感もあって面白かったですが
ちょいエンタメに寄せすぎな感じかな。




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