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『きりぎりす』
- 2007/08/19(Sun) -
太宰治 『きりぎりす』(新潮文庫)、読了。

「夏休み気分で太宰作品でも読むか~」と思って手にしたのですが、
自分のblogで前回読んだ太宰作品を検索したら、
8月14日に読み終わってました。
毎年おんなじこと考えてる私はなんて単純な人間なんだ・・・・・。

さて、この短編集ですが、
大人の世界を見ている子どもを描かせたら(というか自分のことなのでしょうが)
やっぱり太宰は凄いなぁと思わずにはいられません。
(褒める語彙が貧困で恐縮です)

「千代女」などは、
まさに大人の浅はかさを見抜いている少女の視点で語られており、
特に、本作は大人が少女を利用しようとしている様が
ありありと出ているので、少女の冷静な視点との対比が興味深かったです。

また、「おしゃれ童子」のように、
大人ぶろうと背伸びをする少年の世界もまた不思議な魅力があり、
一種の青春小説のような趣がありました。

これとは反対に、堕落し破壊的な成人男性が出てくる物語は、
私の苦手とするところです。
『人間失格』で、前半の幼年・少年期にのめりこんでも
成人以降の生活の描写に耐えられませんでした。

本作では、「日の出前」の兄の存在が苦手で、
それ以上に、この兄の存在を許してしまう妹や母の弱さに
悲哀よりも嫌悪を感じてしまいました。

その他の作品では、「皮膚と心」「きりぎりす」などの
女性を主人公にした作品が面白かったです。


きりぎりす
きりぎりす太宰 治

おすすめ平均
stars思春期の気恥ずかしさ
stars太宰の本の中でも究極のおすすめ作品、★10個
stars気難しい奥さん
stars読みやすくてアトラクティヴ。
starsせつないせつない廻り灯籠の様な短編集

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人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)
人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)太宰 治

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stars30歳過ぎてわかる味
stars良くも悪くも影響を受けました。
stars反主流派の作品が、大勢の日本人に支持される可笑しさ……。
stars意味深なこの別れの挨拶
starsこの本合格!!

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