『コンビニ・ララバイ』
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- 2021/10/13(Wed) -
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池永陽 『コンビニ・ララバイ』(集英社文庫)、読了。
50円ワゴンで見つけました。 「前に読んだ著者の作品はイマイチだったよなぁ・・・・」と懸念しつつ、 まぁ50円だし・・・・と思って買ってみたら、やっぱり合いませんでした(苦笑)。 子供を交通事故で無くし、夫婦で一緒にできる仕事をということで 脱サラしてコンビニオーナーになりますが、オープン直後に今度は妻が交通事故死。 生きる気力も湧かないような日々を繰り返すだけのオーナーを中心に、 このコンビニに出入りする人々を描いた連続短編集。 背表紙のあらすじに「温かさが心にしみる連作短編集」とあったので、 傷ついた人々が助け合って生きていく話なのかな?と思っていたら、 なんだか、やたら性的な描写が出てきて、うーん、イメージと違う・・・・・。 男女の話を描くなら、そういうシーンも出てくるのは、まぁ必然性はあるかなと思います。 でも、コンビニの店長が店員やお客の女性を見て性的な感情を覚えたりしてて、 そんな描写をしょっちゅう挟み込む必要性あるの?店長をそういうキャラにする効果って何かあるの?という疑問。 さらには、店長と女性店員が暇なときの雑談であっけらかんとセックスの話をしていたりして、 いやいや、たとえ夫婦であっても、昼間の店頭でそんな話はしないだろう・・・・てな感じで、 心理描写や会話の描写に、疑問を感じてしまう部分が多くて、登場人物たちに共感できませんでした。 すごくドロドロした人間関係ですよね。 60代のおじいちゃん、おばあちゃんの恋愛話も、結局最後、肉体関係の話になっていってしまって、 「好き」という気持ちが、すぐに「セックス」に結びついていってしまう考え方が 私はダメでした。 結局、人間ってそういうもんでしょ・・・・ということなのかもしれませんが、 それを小説で読みたいとは思わないんだよなぁ・・・・。 ということで、著者の作品は、合わないと思うので、これで最後かな。 ![]()
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