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『夢魔の標的』
- 2021/06/26(Sat) -
星新一 『夢魔の標的』(ハヤカワ文庫)、読了。

星新一氏の長編小説ということで父の本棚から持ってきたものの、
珍しいなぁ・・・・と思いつつ、ショートショートでないと触手が伸びないところもあり、
ずっと積読状態でした。

ようやく読んでみたのですが、主人公は腹話術師。
その人形が、ある日突然しゃべり出す。
周囲の人間からは、あくまで主人公の腹話術の結果として人形が話していると思えているものの、
主人公には口を動かした意思はなく、何かの力に操られての腹話術という展開です。

この設定は面白いなと感じました。
そもそも腹話術師という存在が、昭和な香りが漂う世界観ですが、
人形が単に意思を持つというのではなく、あくまで腹話術として話始めるというのが
不思議な感じがしました。

前半は、主人公が、人形が自意識を持ち始めた経緯やその影響力について
把握しようとしたり抑制しようとしたり、いろいろチャレンジする姿を興味深く読んだのですが、
中盤から「世界の王」という概念が出てきたあたりから、私の興味は正直削がれてしまいました。

統合失調症って、こんな感じで始まるのかな・・・・・って思ってしまいました。
催眠術が使える女医さんの登場も、ちょっとご都合主義的かなって。

設定は面白く思いましたが、話の展開に無理があるような気がして、
やっぱりショートショートの方が楽しめそう・・・・という結論に至りました。




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