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『シン・ゴジラ』
- 2021/02/15(Mon) -
『シン・ゴジラ』

公開当時、凄く流行っていて、なおかつ映画ファンが面白いと言っていたので
観に行きたかったのですが、田舎住まいで映画館に行くのも一仕事ということで、
結局観に行けず。

その後、岡田斗司夫ゼミで、岡田先生が公開前は失敗作懸念を打ち出してたのに
公開後は「面白い!」と絶賛の動画になっていて、凄く気になっていました。

で、ようやく今になってAmazonで視聴。

岡田センセの動画を見ていたので、本作は、怪獣映画ではなく
日本政府を描いた政治モノとして期待しました。
そして、その通り、シニカルに描きつつも、日本政府をバカにしているのではなく、
根底の部分では日本政府なり自衛隊なり研究機関なりへの絶大な信頼があってこその
世界観だなと感じました。

東日本大震災にしても、今回のコロナ禍にしても、
日本人は政府の行動に対して、とにかくケチをつけて批判しますが、
批判しながら従いますよね。それって、逆にすごい信頼関係だと思うんです。
政府は国民が批判することを許し、国民は政府が命令することを許す。
無責任な状態を生みやすそうに見えて、最後はちゃんと自分のやるべきことを成すという
日本人らしい不思議な統制力を見せてくれます。

前半、自衛隊の攻撃はちっともゴジラに効きませんが、
でも、あの統制の取れた攻撃や、退去さえも秩序を保って行動できるところが
訓練された組織だと良く分かり、この人たちが私たちを守ってくれるんだと素直に思えましたし、
頼りになりそうだなと感じました。

一方、その狙撃対象のゴジラですが、
上陸した瞬間の形状に、「なんだ、このアニメみたいな芋虫みたいなヤツは!?」と唖然。
第一形態から第四形態へと段階的に変形していく中での第二形態だったようです。
「アニメの芋虫」という先入観で見たせいか、前半のCGがしょぼく感じました。
ゴジラの第二形態とか、ボートが押し流されるシーンとか。

ただ、自衛隊と交戦し始めたあたりからCGの粗さは気にならなくなったので、
担当していたチームが違うのかしら?それとも予算の問題?

さて、本題の政府ですが、頼りなさそうな総理大臣をはじめ
各大臣も見栄の張り合いだったり責任の押し付け合いだったりを繰り返しながら
危機が目の前に迫ったら、一気にうまく歯車がかみ合いだして、
「おお、日本の政治家もやるじゃないか」と思いきや、なんとまぁの急展開。

それでもきちんと残った組織で、残ったメンバーで最善の対処をとろうとし、
必死で日本を守ろうとする、その心意気に、素直に応援できました。
陸上自衛隊の面々が、ゴジラに薬品を経口投与するという決死の作戦に出ますが、
3.11の福島第一原発に向かった東京消防庁の隊員さんの姿を思い起こさせました。
現実の世界にも、死を覚悟して国を守ろうとしてくれる人たちがいるんだという。

米軍には支援を頼みましたが、しかし作戦の全体は日本側が主導し、
さらには国連の作戦をも止めて日本が全面的に前に出るという姿勢も
これまでの政治モノにはなかった快感だったように思います。

そして、ゴジラを停止させることに成功した瞬間、
ワーッと騒ぐのではなく、各現場でふーっと息を吐きだす静かな安堵が広がるシーンに、
あぁ、これもまた日本人らしいなと感じました。
ハリウッド映画なら腕を振り上げ、書類をまき散らして喜び合ってそうです(笑)。
そうではない、静かな会議室が何シーンか続くことで、あぁ、これが日本人なんだと理解できました。

というわけで、公開当時、多様な客層の人々が観に行き、そして評判になっていたのが
よく理解できる作品でした。






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