『7日間で突然頭がよくなる本』
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- 2020/11/25(Wed) -
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小川仁志 『7日間で突然頭がよくなる本』(PHP)、通読。
タイトルでは一見、自己啓発本のように思えますが、著者が哲学者なので、 ブックオフの店頭で「???」となり、なんとなく流れで買ってきてしまいました。 内容は、結局、哲学を解説した本です。 哲学が分かれば頭が良くなるというこじつけ(苦笑)。 頭が良い人の特徴に、「物事の本質をつかめる人」ということを挙げていますが これは確かにそうだと思います。 私の感覚からすると、「ここが肝なんじゃない?」という見極めの早さが重要なのかなと思います。 そして、その見極めを、情報を得る都度に微修正していく修正力のセットかなと。 その点、本作では、「物事との本質をつかむには哲学だ!」となっていくのですが、 ここはちょっと想定読者とギャップがあるんじゃないかなと思います。 少なくとも「7日間で」マスターするのは無理。 7日間で本質をつかめるようになるには、やっぱりコンサルタントが使うようなフレームワークだと思います。 やっぱり、フレームワークというのは便利だし、ビジネス現場で使い続けられているので どんどん磨かれて行っているように思います。 それに比べて、哲学は、本作を読んでて、やっぱりまどろっこしいなと感じてしまいました。 著者は、とっても分かり易くシンプルに解説しているつもりなのでしょうけれど、 正直、端折り過ぎてて、しかもそれほど噛み砕けていないので、 哲学を分かっている人にしか理解できないレベルかと思います。 具体例が哲学の世界から一般世界に噛み砕けていないのがとりあえず辛いです。 哲学者が生涯をかけて見出した概念を30個まとめて1日で覚えよう・・・・って無理! 「イデア」「弁証法」「メタファー」「上部構造下部構造」・・・・・1日1個でも無理! タイトルから設定されていると思われている読者層と、 著者が語りかけようとしている階層とが、とってもギャップがあるように思うのですが、 そこは哲学を熟知した人でも見抜けないのかなぁ。 ただ、時々文章の中で発せられる著者のシンプルな言葉の中には、 「おっ」と思うものもあり、哲学の概念の解説よりも、著者のシンプルな言葉で語った方が 読者には分かり易いのではないかなと思いました。 例えば、「頭が良い人は、時間を瞬時に量として思い浮かべます・・・・45分は円の3/4」とか。 ![]()
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