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『白いへび眠る島』
- 2020/11/16(Mon) -
三浦しをん 『白いへび眠る島』(角川文庫)、読了。

本土から船で一晩かけて渡る島・拝島。
高校生活を本土で過ごす主人公は、13年ぶりの神社の大祭に参加するため帰省してきます。
幼馴染の同級生との再会を楽しんでいたのに、「『あれ』が出た」という噂話を耳にする・・・・。

物語の進むテンポがゆっくりなせいか、ジリジリとしか真相に近づいていかないので
結構イライラしながらの読書となってしまいました。
さらに、島の言い伝えが現実世界に現れた「ホラー」なのか、
その言い伝えを利用して人間が悪意を巡らせた「サスペンス」なのか
終盤まで状況が把握できなかったので、どっちつかずな感覚にじれてしまったものかと思います。
どっちつかずを楽しむという感覚になれなかったのが良くなかったのかなと。

主人公の悟史と幼馴染の光市との「持念兄弟」という関係性というか概念は
興味深く読んだのですが、犬丸の存在の違和感がずっと気になってしまいました。

最後、文庫版の書下ろし掌編で犬丸についてストレートに書かれているのですが、
本編中で表現しきれなかったということなのかな・・・・とマイナスに捉えてしまいました。

『あれ』騒動の真相も、その結果、島の日常に起きてしまった変化も、
ちょっとまとまり切れていないような印象でした。

うーん、私がホラー・サスペンスを読み慣れてないからかなぁ。
あんまり得意じゃないジャンルでした。




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