fc2ブログ
『ハゴロモ』
- 2020/10/07(Wed) -
よしもとばなな 『ハゴロモ』(新潮文庫)、読了。

前半は、全然、物語に入っていけませんでした。
主人公の自分語りというか、主人公の内面世界だけで話が進行していく展開は
苦手なんですよねー。

不倫相手の男に振られ、故郷に戻ってきた主人公。
父親は米国にいるので、祖母と平凡な毎日を送っています。
そんな中で「なんで自分はこうなったんだろう」とか鬱々と考えて過ごしているのですが、
私の性格では、「うじうじ悩む前に何でもいいから行動しろ!」と言いたくなってしまいます。

それが、中盤、インスタントラーメンを出すラーメン屋が登場してきたあたりから
「どんなふうに展開していくんだろう?」と興味を持って読めるようになってきました。
きっと、「ラーメン屋の青年」という外部との接触が生まれて内面世界のうじうじ描写が
かなり減ったからだと思います(苦笑)。

その後、ラーメン屋の母、主人公の祖母、主人公の父なども
積極的に話の中に登場してくるようになり、最後は、前向きな感じのエンディングだったので、
読後感は「おもしろかったな」というところに落ち着きました。

失恋などつらい経験をしたときに、「環境を変える」という行動に出ることには共感できます。
でも、「故郷に戻る」という行動は、なんだか何も考えずに済む空間に逃げている感がして
私的には共感度が薄いです。

本作の主人公は、最初は後者だったと思うのですが、
途中から外部からの働き掛けもあり、かなり前者のような前向き発想に変わっていったので、
途中から興味を持って読めたのかなと思います。

インスタントラーメンとか、夢の中のスケートリンクとか、
何がきっかけで前向き発想に変われるのか予想がつかないところが
人間の面白さなのかもしれませんね。




にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  吉本ばなな | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『オタクの息子に悩んでます』 | メイン | 『御子柴くんの甘味と捜査』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/6319-665bf1ac
| メイン |