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『本物の思考力』
- 2020/08/09(Sun) -
出口治明 『本物の思考力』(小学館新書)、読了。

「数字」「ファクト」「ロジック」で考える。
この単純なことが如何にできていないかを実感できる一冊です。

変な思い込みを当たり前のこととして受け入れてしまっていることで
真実が見えなくなってしまう、真実を見ようとしなくなってしまう、その怖さがわかります。

最近、「ファクトチェック」なる言葉が流行ってますが、
そもそも事実を確認することは昔から当然踏むべき行為だったわけで、
改めて「ファクトチェック」なる言葉が登場してきたことを思うと、
事実が掴みにくくなっていること、歪曲しようという意思が働いていることが
以前よりも度合いを増しているのかなと。

でも、1つ1つの情報を「これは正しいのかな?」と確認しながら取り込んでいくのは
本当に労力がかかります。「常識」としてありのままを受けいれるのは
思考停止なのかもしれませんが、時間短縮にはなるんですよね。

で、手っ取り早くファクトチェックする方法として、昔は新聞やテレビの報道を基準にしてたのでしょうが、
今やマスコミの言論の偏りはいわずもがなですから、結果的にネットの言論に
軸足を移している人が増えてきているのかなと思います。

私も、最近は、保守系のネット放送で情報を得ることが増えましたが、
でもネット番組は過激な物言いに走ることが目に付くので
そこは割り引いたり、それこそファクトチェックしないといけないなと思います。

結局、自分の中に、自分で調べて、自分で思考して、自分で築き上げた知の体系が
どれぐらい確固として存在しているか次第なのかなと。
これまでの不勉強が身に沁みます・・・・・。

そして、最後の最後は、著者の言う「人間はみんなアホであり、チョボチョボである」という
割り切りというか諦観というか悟りの境地というか、
この視座は大事だなと思いました。




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