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『ザーッと降って、からりと晴れて』
- 2020/06/02(Tue) -
秦建日子 『ザーッと降って、からりと晴れて』(河出文庫)、読了。

タイトルと表紙絵の雰囲気から、軽めの恋愛ものなのかなと思い、
裏表紙に連作集とあったので、手軽に読めるだろうと手に取りました。

ところが、文章はポップなのですが、内容は行き詰った人生を変えられないだろうかと
もがく人々の姿を描いており、じっくり面白く読みました。

しかも、人生を変える転機のキーワードとして登場してくるのが「ニューカレドニア」(笑)。
私、たぶん、人生で口にしたことは数回しかないような言葉です。
会社の同期が新婚旅行で行ったので、そのときに何度か同期同士で話したような。

そんな、発語することが珍しい言葉で、短編を連作に積み上げていくという
その発想というか、勇気にびっくり。
各短編の登場人物たちはところどころで繋がっているのですが、
ドラマ脚本家の卵さんの話では、サスペンス脚本の中の登場人物に
いきなり「ニューカレドニア!」と叫ばせる剛腕ぶり(苦笑)。
逆にあっぱれですわ。

結構、当事者にとっては苦しい人間関係なり逆境に困っている様子が描かれていますが、
最後は前向きに終わる気持ちの良い話でした。
それまでがどんなにイジイジした人生でも、自分の判断で人生を「えいやっ!」と
変えることができる決断力を持つ人間は、清々しいですね。




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