『実と虚のドラマ』
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- 2020/05/22(Fri) -
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佐高信 『実と虚のドラマ』(日本経済新聞社)、読了。
近所のおっちゃんにもらった本。 著者の左翼的な思想は苦手なのですが、 企業を見る目は、読む価値があると思っています。 本作は、タイトルでは中身が見えないのですが、 経済小説のモデルとなった人物と、小説家の双方にスポットを当てて、 実際の実業の現場と、小説として読者に魅せる側のそれぞれの哲学を紹介しています。 経済小説の、こんな紹介の仕方があるんだなぁと、 企画そのものに感嘆しました。 そして、夕刊フジで連載できるほど、モデルと作家の組み合わせを実現させる編集部の 実行力もすごいなと思います。 正直、経済小説の読書記録としてまとまったものは、城山三郎氏ぐらいしかなく、 あとは、高杉良とか、広瀬仁紀とかを、ちょこっと読んだだけで、 かなり読書歴に偏りがあります。 なので、本作においても、城山三郎氏の作品や、そのモデルの話については 非常に前のめりに興味をもって読めるのですが、 それ以外の著作については、そもそも本を読んでいないため、ワクワク感が減殺される感じはありました。 それにしても、モデルのいる企業小説が流行ったのは、昭和までなんですかね? 例えば、最近の流行作家で企業が舞台となると池井戸潤さんとか頭に浮かびますが、 明確なモデルがいるとか、題材となった事件があるとかいう感じではなく、たぶん創作ですよね。 現代は、現実の事件に題材をとった企業小説は流行らないのですかね? 最近の企業小説で、良い本があったら教えてください。 ![]()
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