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『いまさら入門 太宰治』
- 2020/04/29(Wed) -
木村綾子 『いまさら入門 太宰治』(講談社+α文庫)、読了。

先日たまたま父と太宰治の話になり、
「そういえば積読に太宰本があったなぁ・・・・」と取り出してきました。

古風な感じの著者名だったので、文芸評論家が初心者向けに解説します的な本かと思ったら、
なんだかとっても軽いノリで文章が始まったので、「!?」とプロフィール欄を見たら
カッコイイ風な若い女の人の写真が載ってて、雑誌の読者モデル出身だとのこと。
あー、若い女の子が同世代向けに太宰を語る本かぁ・・・・と思ったら
私の1こ下で、結構いいお年でした(苦笑)。

ということで、最初は、内容云々よりも、言葉の軽さというか、
自分の思いが前面に出過ぎている文章に、「年の割に青すぎないか・・・・」と
ちょっと引いたところからスタートしてしまいました。

ただ、「太宰が好き」の根底にある「本が好き」という感覚には共感できて、
だんだんと文章の軽さは気にならなくなってきました。慣れたのかな。

さて、本題の太宰ですが、著者も指摘する通り、
文章のリズム感が良いんですよねー。
ダラダラと一文が長く続くのに、句読点のおかげで、なぜかスラスラ読めちゃうんですよね。
さすがの才能。

本作で、1~2行が引用されているだけでも、文章にメリハリがって
面白さが伝わってきます。
特に、私が、太宰のユーモアあふれる作品が好きなので、
中盤で紹介されている作品たちには興味を惹かれました。

一方で、終盤で紹介されていた「斜陽」「人間失格」は、代表作ということもあって、
引用される文章のボリュームが大きいのですが、
ちょっと長すぎじゃない?と思ってしまうほどで、解説を読んでいるんだか
太宰の作品を読んでいるんだか分からなくなってしまうほど。

もうちょっと構成のバランスを取ったら、もっと共感しやすい本になっただろうになぁと
思ってしまった読後感でした。




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