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『米国さらりーまん事情』
- 2020/03/28(Sat) -
松浦秀明 『米国さらりーまん事情』(東洋経済新報社)、読了。

近所のおじさんにもらった本。
これまた、いつの時代の本なんだ!?って感じで、しばらく積読でしたが、
読んでみたらかなり面白くて一気読みでした。

小学校教員だったのに、そこから米国留学して、
学生ビザで渡航しているのにルール違反して仕事をし、
大学卒業後はエンジニアとして航空産業で働くという、
なんともガッツとエネルギーの塊のような人です。

で、本作のポイントは、そういうユニークな仕事人生を送った自分の話ではなく、
そんな自分の目で見たアメリカ人社会の観察記であることです。

今から40年も前の本なので、描かれているアメリカ人社会の話もきっと古いと思います。
でも、根本的な考え方、アメリカ人の仕事観や、人生哲学は、普遍なのではないかなと思います。
アメリカの産業別労働組合とか、たしか中学の社会(地理?公民?)の授業で言葉は習った気がしますが
実際にどういう勤労体系なのか、本作でようやく理解できました。
産業別労働組合だから、企業の枠を超えて労働者が連携しており、
A社の労働者がストを起こすと、同じ産業に属すB社の労働者も一緒にストに突入するという仕組みに、
「あぁ、こりゃ自分の属する企業に愛社精神なんて育たないわな」と納得。
特定の企業に属しているのではなく、「こういう作業を要求される職に就いている」という感覚なんでしょうね。

税金の仕組みとか、医療保険の仕組みとか、雇用契約の仕組みとか、
著者ならではの日本人的感覚で驚いた部分を中心に解説してくれるので分かりやすいです。
そして、日米の違いの「意味」を重点的に解説してくれるので、
そこに国民性の違いというか、国家観の違いとか、人生哲学の違いとかが象徴的に出ていて
非常に面白い比較文化論になっていました。

こりゃ、拾い物の良い本でした。




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