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『ダメをみがく 女の呪いを解く方法』
- 2020/03/03(Tue) -
津村記久子、深澤真紀 『ダメをみがく 女の呪いを解く方法』(集英社文庫)、読了。

津村さんのお名前があったので買ってきました。
以前、津村さんのエッセイを読んで、本人は自分のダメさ加減を発表しているつもりでも
読んでいる側からすると、会社員の仕事と小説家の仕事を両立させていて
その仕事の責務を果たすためのライフスタイルに、
こりゃ凄い責任感のある人だわ、と思いました。

プロセスで「これだけ努力しました!」といかに上司にアピールするかを考えるのではなく、
あくまでアウトプットを求められたレベルで出すこと、逆に要求以上の無駄なことないという
そのキッパリとした考え方が、すごいなと。

なので、私は、津村さんが自らを「ダメ」と表現しても、信じていません(笑)。
ダメなのではなく、自分の長所と短所をきちんを見極め、
市場ニーズに合わせて自分の仕事を選び、成果を提供していく。
同僚や取引先の性格や特性を的確に把握し、
使えるものは使い、関わるとまずそうなものとは適度に距離を置く、
この効率性と危機管理力もさすがだなと。
パワハラ上司に当たっても、冷静に受け止め自分の身を守れる程度に受け流すことができるのは
ご本人は非常につらい体験でしたでしょうが、客観的にみるとこれも能力だと思います。
これって、デキるビジネスマンのあるべき姿なのではないかな?と思います。

本作では、前半に仕事の話、後半に家族の話が出てきますが、
今回、特に興味深かったのは後半の話。

家族とうまくいっていない話になると、最近は、極端な物言いが増えてますが、
極論には共感できる部分が少なく、むしろ、本作における津村さんや深澤さんのような
「我が家の家族関係に自分は疲れているけど、なんとか最小限の努力で折り合いをつけようとしている」
というスタンスが、私には受け入れやすいものでした。

いがみ合っても、傷つけあっても得るものがないけど
親の考え方や行動を根本から変えることなんて不可能なので、
自分の負担が最も少ない関係に落ち着くようにバランスをとるという姿勢が
一番現実的で、自分にもできそうな気がします。

まぁ、私自身、特に親との関係で困っているような事態ではないので
あまり当事者意識はないですが、でも、困っていることはなくても親との関係は
やっぱり他人との関係と違って特別なものなので、
気を抜いて安心できる部分がある一方で、これを言ったら致命的だから言ってはいけないという
厳格なラインも持ち合わせていると思います。
いつまでも実家が居心地のよい場所であってほしいがために、
思ってても言ってはいけないこと、やってあいけないこと・・・・みたいな。

前半のお仕事についての話も、
やっぱり、津村さんも深澤さんも、自分の特徴を的確に把握し、
また自分は仕事で何を求められているのか確認し、できることをきちんとこなすという
仕事人としては責任ある仕事スタイルを通されているので、
信頼できる取引関係が結べる方たちだろうなと思いました。

変な理想を求めない、押し付けない、
自分の性格に合った仕事をし、人間関係を構築するということの大切さを
この「ダメな」(笑)対談から学びました。




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