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『新ゴーマニズム宣言 第1巻』
- 2020/02/17(Mon) -
小林よしのり 『新ゴーマニズム宣言 第1巻』(小学館)、読了。

ブックオフの50円ワゴンに入っていたので買ってきました。

『SPA!』での連載を、編集部との対立のために中止し、
『SAPIO』に連載の場を切り替えたということで、「新」連載の意味を込めて
「新」ゴーマニズム宣言となったとのこと。

へぇ、こんなトラブルがあったのね~。しかもオウムがらみでね~と、
全く知らなかったのですが、漫画の内容だけではどんな対立だったのか
全貌が良く分からなかったので、検索してみたら、かなり酷い内容でした(苦笑)。
正直、連載引き上げ自体については、編集部との方針の違いの範囲内で収まる話かなと
感じたのですが、その後の切通理作氏に対する宅八郎氏の執拗な嫌がらせを
紙面上で許容していた編集部の考え方には驚きました。

こんなトラブル、全然知らなかったのですが、
この話だけでなく、どの話も超スポットの時事ネタが多く扱われているので、
同時代を生きていないと、そもそも何を取り上げているのか分からないモノもあり、
さすがに雑誌連載ものを25年近くたった時代に読むのは、ちょっと無理があったかな、
だから50円なのか!と納得。

ただ、発行年を見てみると、ちょうど私が大学受験の勉強をしていた時で、
一番、世の中の動きに疎かった時代でもあるので、仕方ないのかな。

メインは、薬害エイズ問題における、川田龍平氏や大学生たち若者が
国家を相手にして戦う姿を描き、著者自身も彼らを全面的に支援して、
様々なイベントに客寄せとして登場したり、厚生省との交渉の場に同席したりしています。
このことも知らなかったので、「小林よしのりって実際に行動する人なんだな」と
見る目が変わったと思ったら、なんと最後に、川田龍平氏を一転して批判するという急展開。

薬害エイズ問題が、一定の決着を見たにもかかわらず、
彼らが左翼的な思想家に取り巻かれ、国家を相手に批判的な運動をする行動を
さらに広げていこうとしていたので、その思想や行動を批判して
最後に決別宣言のような文章で終わっています。

小林よしのり氏を、真に凄い人だなと思ったのは、この最終章を読んだときです。
これまで共に活動し、自らの著作物で大いに宣伝し、持ち上げてきた若者たちを
一転して批判するというのは、著作家として自分自身の信頼性を傷つける可能性も高い
大変リスキーな行為だと思います。

なのに、真正面から若者たちを批判し、
自分が正しいと考えることを切々と、しかし論理的に書き上げるその姿勢は、お見事だと思いました。
思想の内容そのものではなく、共に行動していた人が、自分と意見が異なった行動をし始めた時
ここまで理詰めの文章で批判をできるというのは、頭の冷静さと、身を斬る勇気と
ともに凄い覚悟だと思います。

小林よしのり氏が厚いファン層を持つ理由がわかりました。

川田龍平氏は、今は立憲民主党に所属しているようですが、
なるほどなぁと納得。




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