FC2ブログ
『武士の献立』
- 2020/02/14(Fri) -
大石直紀 『武士の献立』(小学館文庫)、読了。

知らない書籍・著者でしたが、軽く読めそうなので買ってみました。

加賀藩の料理方である舟木伝内の跡継ぎに嫁いだ春が主人公。
彼女の料理の知識と優れた味覚を見込んで、伝内が強く望んだ結婚でしたが、
当の跡継ぎは剣の道への未練が捨てられず・・・・。

この春の目線での章と、跡継ぎくんの目線の章とが交互に描かれますが、
跡継ぎは跡継ぎらしく料理の道に精進しろ!と迫る強気な嫁と、
武士としての理想像を求めたがる跡継ぎくん、それぞれに理解できるところがあり
文章のタッチは軽いので、楽しんで読めました。

まぁ、軽すぎて、跡継ぎくんが次第に料理の道に目覚めていく過程とか、
大した葛藤が描かれることなく物語が進んでいくので、
跡継ぎくんの思いの重さがよく伝わってきませんでしたが、
まぁ、藩政の様子や武家における女性の立場というものを知るには
お気軽読書で読み易かったです。
小説としての重みは足りなくても、それほど気になりませんでした。

藩主の嫁も、同僚武士の嫁も、なんだか浮気な側面がクローズアップされていて
「武家の奥方って、こんなに軽いものなの?」と感じてしまいましたが、
エンディングの春と跡継ぎくんのやりとりを見ていると、
江戸時代に場面を置いているけれど、現代風の恋愛小説を描いているんだなと割り切れました。

むしろ、加賀藩の華やかさや幕府から見た扱いづらさみたいな部分は
料理というものを通してそれとなく描かれているので、
歴史の一側面を感じられて興味深かったです。

軽い気持ちで読むには面白い本でした。




にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『クジラは昔陸を歩いていた』 | メイン | 『悟浄出立』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/6140-66b7b4a3
| メイン |