FC2ブログ
『深海のYrr』
- 2019/12/03(Tue) -
フランク・シェッツィング 『深海のYrr』(ハヤカワ文庫)、読了。

近所の(ブックオフじゃない)古本屋で3冊まとめて見つけて、
お安くないのに買ってしまった本。
結局、あまりのボリューム感に積読状態でしたが、東京出張で一気読みだ!と挑戦。

行き帰りの新幹線とホテルで読み終えられる予定が、
なんとも読みにくい本で予定の半分も消化できず。
結局、読み終わるのに1週間以上かかってしまいました。

ある日、ノルウェー沖の深海のメタンハイドレード掘削予定地で新種のゴカイが発見され、
一方で、カナダ沿岸ではクジラの異常行動が観測されることに。
それぞれの事象とみなされていた海の異変が次第に繋がりを帯びていき・・・・・ということですが
特に上巻は話が冗長で読みづらかったです。

ノルウェーとカナダの2つの主要場面以外にも、様々な研究機関が登場し、出てくる専門家もわんさか。
しかも専門家たちの仕事ぶりだけでなくプライベートまで描こうとするから、
全然話が展開していきません。
伏線なのかな?と丁寧に読んでいましたが、途中であきらめました。
最後まで読んだ結果、要らないシーンが多すぎと判明(爆)。

シーシェパード的な人が現れたり、反逆国家による細菌テロだと考える人が出てきたり、
大統領にすりすりなアメリカファーストな軍人官僚が出てきたり、
国境を越えた海洋での異常事態という舞台設定において、
関係を持ちたがりそうな人たちは一通り出てきたので、
その視野の広さは、現実に起こり得そうな混乱を見据えているなと最初に期待したのですが、
話を広げすぎて回収できるだけの能力が著者になかったという感じでしょうか。
取材力はあったけど、小説家としての力量が不足してた気がします。

中盤に、海洋異常の原因が見えてきたあたりから、世間一般の混乱の様子はほとんど触れられなくなり
一か所に集められた世界の一流専門家たちによる対Yrr戦となっていき、
社会派サスペンスから、エイリアンパニックものへと軸が変わってしまい、残念。

あと、登場してくる専門家たちが、みんな日常的に怒ってたり不満を愚痴ってたりするので
人間的に共感できず。
欧米人って、一流とされる学者でも、こんなに気性が荒いのかしら?と思ってしまいました。

たとえば、貴志祐介さんみたいな力量のある作家が書いたら、
分厚い文庫1冊に納まったんじゃないかと疑念の目。






にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<S革 | メイン | 『爆笑!エリート中国人』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/6069-d79b8588
| メイン |