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『爆笑!エリート中国人』
- 2019/12/02(Mon) -
小澤裕美 『爆笑!エリート中国人』(幻冬舎新書)、読了。

ブックオフで50円だったので時間つぶしに・・・・と思って買ってきたのですが、
思いのほか興味深い内容で、一気読みでした。

著者は、新華ファイナンスジャパンという、中国の金融情報を扱う会社の
日本法人の代表を務めているようで、職業柄、中国人のエリートビジネスマンと接する機会が
おおいことから、そこで体験したことを本作にまとめたものです。

あくまでエピソード集なので、中国人論とか中国文化論とかいうような
体系だった考察はないのですが、生身の中国人の姿が描かれており、
想像通りのところもあれば、意外な一面もあったりして、面白かったです。

この手の、外国人の民族性や生態を紹介する本は
相手を見下してバカにしているような雰囲気が陰に陽に出てしまうきらいがありますが、
本作ではそういうところがなく、「爆笑」も、「嗤う」のではなく「(笑)」という感じです。
著者が中国人をビジネスの相手として冷静に割り切ってみているところ(=変な期待をしない)と、
ビジネスが失敗するより成功に越したことはないんだから相手にとことん合わせなさいという覚悟と
自身の夫が中国人であるという親しみとが複合しての、中国人や中国文化への共感意識なのかなと。
その点が、本作をからっとした爽やかなものに仕上げていて後味が良いです。

具体的なエピソード、それも自身で経験されたことばかりなので、
抽象的な中国人論を読むよりも、中国人と向き合っているビジネスマンにとっては
有益な情報がたくさん得られるのではないでしょうか。

私自身は、仕事の面ではほとんど中国人との接点はなかったのですが、
(香港の人とは仕事をしましたが、あそこは中国本土とは違う文化でしょうから)
中学校のときに、クラスメイトとして中国人の男の子が編入してきた経験がありました。
彼の両親は大学教授という、超インテリ家庭の一人息子で、
最初は、言葉が通じない上に、振る舞いがちょっと粗暴なところがあり、
クラスメイトの輪の中に入ってくるまでに時間がかかりました。
でも、彼の努力で会話が成立するようになってくると、人懐っこいキャラクターで話してて楽しい友人でした。
必死になって日本語を勉強したんだろうなという彼の努力に、当時から尊敬してましたが、
友達とワイワイやってるときに、ふと手が出てしまったりと、日本人とは異なる振る舞いや距離感に
ちょっと怖いと感じることもありました。
もし中学生のときに、本作を読んでいたら、ちょっと粗暴な一面は
彼個人の特性というよりも、中国人の気性から来るところが大きかったのかなと違った受け止め方が
できていたような気がします。

あと、中国人の気質の面で最近思うのは、
例えば日高屋のようなチェーン店に中国人らしきスタッフさんがたくさんいますが、
彼らは皆きびきびと働き、接客も笑顔でしてくれる人が多く、中国の中国人のイメージとは違います。
本作で紹介されている中国の店員の労働意欲もなく接客意欲もない人々の姿とは違います。
わざわざ日本に来て働こうとする中国人だから意識が高いという面はあるかもしれませんが、
それ以上に、郷に入りては郷に従え、いや、郷に入ったら郷に従わざるをえないという
その土地の文化や慣習の強制力や同調性がいかに強いかという表れかなと思います。
この視点は、最近、個人的に興味を持っているところなので、
そういう文化論を考察した本があれば読んでみたいなと思ってます。

ちなみに、著者が代表を務める会社の親会社は、
東証に上場したものの、なんだかいろいろ問題を起こしたようですね。
読み終わってから著者プロフィールをk検索している過程で知り、
またちょっと読後感が変わってしまいました(苦笑)。




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