竹内薫 『仮説力』(日本実業出版社)、読了。
あんまり深く考えずにタイトルだけ見て買ってきたので
ビジネス書だと思い込んでいたのですが、著者名をみたら竹内薫氏で、
サイエンス寄りのお話が多かったです。
目論見と違う読書となりましたが、これはこれで面白かったです。
ただ、「仮説力」と大きく銘打ってる割には
いまいち仮説力そのものの説明が弱いように思えました。
それよりも、科学的思考方法とはどういうことなのかということを
様々な課題事例をもとに解説しているところに目が行きました。
わたしは、大学は文系でしたが、比較的数字には強いつもりで、
数学のテストとか得意にしてました。
数学的なクイズも得意な方だと思うので、本作で出てきた課題事例は概ね楽しめながらできたのですが、
最初に引っかかってしまったのは「無限」というもの。
自然数を並べた列、奇数だけを並べた列、偶数だけを並べた列、無限に増やすと
どれが一番数が多くなるのかという課題。
奇数と偶数の総体が自然数だから、自然数は奇数や偶数の倍の数が存在していそうですが、
無限に増えていくから同数とみなせるというもの。
この説明に、「無限だから終わりがないものね」と納得してる自分と、
「でも奇数、偶数、奇数、偶数と自然数の中に交互に出てくるのだから奇数は自然数の半分じゃない?」
と納得できない自分とがいて、モヤモヤしました。
自分の中では解決できずに、スルーして先に進みましたが(苦笑)。
微分、積分とかも苦手だったんですよねー。
テストで点を取らなきゃいけないから、もちろん解き方は覚えて、回答は出せましたが、
なんでこんなことになるのか、腹落ちしてないまま解いてました。
きっと、目の前で表現しきれないこと(=無限とか)を、頭の中で想像して理屈を作ることが
私はものすごく不得意なのだと思います。
だから、化学とか苦手だったんですよね。
化学式とか目に見えないものを式化しても理解できませんでした。
自分の限界を知って、得意分野を伸ばしたり、
不得意分野は代替策を見つけるなりする対応力も必要ですね。
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