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『ガモウ戦記』
- 2019/10/12(Sat) -
西木正明 『ガモウ戦記』(文春文庫)、読了。

てっきり地方移住者の話だと思って、あんまり中身を確かめずに買ってきたら、
敗戦直後に東京から秋田に知り合いの伝手で移住した人の話でした。

結構、艶っぽい話が溢れているというか、
地方における人の交流の軸は艶話と下話という風に整理されているような印象を持ってしまい、
最初は、ちょっと引き気味に読んでいました。

しかし、村の中で様々な事件が起きる中で、ガモウ夫婦がお互いを信頼しあって
毎日を堅実に生きているのは、そいういう夫婦生活があってこそなのかなと思うようになり、
後半は、艶話も含めて面白く読めるようになりました。

戦後の地方とはいえ、昔の上官が訪ねてきたり、カカアが東京に出奔したりと
結構、都会と行き来があったようで、そこはイメージと違ってました。
もっと閉鎖的な社会を想像していたのですが、
戦争により、人が大きく国内や国内外を移動した経験が地方にも根付いたのでしょうね。

何か大きな物語が動いていくというよりも、
戦後の地方における生活の一端を、ちょっと非日常的なエピソードに重ねて見せるという手法でしたが
戦後の地方というのはこんな感じだったのかなと思える点で、興味深かったです。

むしろ、戦争で荒廃するわけではなく、地方には地方なりの生活圏が出来上がってて、
そういう各地方の土台があってこその日本の復興だったんだろうなと思いました。




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