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『もう国家はいらない』
- 2019/10/03(Thu) -
田原総一朗、堀江貴文 『もう国家はいらない』(ポプラ新書)、読了。

マスコミの大御所と新時代のリーダー(になり損ねた?いやまだ途中か?)の対談本。

私が、あまり田原総一朗氏の思想を知らないので、
なんだか最近ネットニュースで揶揄的に語られているイメージが強くて
この対談はうまくいくのかな?と心配しながらの読書となりました。

しかし、読み始めてみると、田原氏がホリエモンに対して質問を重ね、
ホリエモンの思考回路を分かりやすく読者に示そうと努力されている様子が分かり、
また時には、(多分知っているであろうことを)知らないふりをして質問を投げかけたりと
分かりやすく伝えるということと、本質に迫るということを意識しているのだろうなと感じました。

そのため、対談というよりは、田原氏によるホリエモンへのインタビューのような印象です。
それが、私の知りたかった「ホリエモンは日本社会や国家に対して何を考えているのだろう」
ということがシンプルに浮き出されていて、面白かったです。

田原氏のジャーナリストとしての力量が見えた対談だと思いました。
そういえば、学生時代に、田原総一朗氏の『原子力戦争』という本を読み、
その取材力に感銘を受けたことを覚えています。

読み終わってから、田原氏の評価を少しネットで検索してみましたが、
右からも、左からも、保守からも、リベラルからも批判をされるジャーナリストということで、
「ホンモノ」と評価されているようですね。
まぁ、お年を召してからの行動は、炎上してるものもあるようですが。

個人的には、なぜホリエモンが、国会議員になろうとしたのかということが
私の中でずーっと疑問で、これまでのホリエモンの著作でも、
この問題に答えることは上手くかわして、あまり本質を答えてこなかったように感じます。
田原氏も、そこを質問してましたが、「技術で日本を変えたいと思った」という
今の心境の方にフォーカスして話が進んでしまったので、
当時、ホリエモンがどういう判断をして政治家を目指したのかは分からずじまい。

渡辺美樹氏の当選の時も感じたのですが、大きな企業の経営者をやった人が、
国会の中のたった1票分しか決定権を持てない立場になるというのは
仕組みとして、とても耐えられないことのように思うのですが、
それに甘んじてでも、政治家になると得られるものがあるのでしょうか。
それとも、政治で社会を変えるということを本当に追求しようとしていたのでしょうか。

有名経営者が選挙に勝って政治家になろうとする目的を
誰かルポルタージュとかでまとめてくれませんかねぇ。




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