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『やりたいことは二度寝だけ』
- 2019/09/23(Mon) -
津村記久子 『やりたいことは二度寝だけ』(講談社文庫)、読了。

津村さんのエッセイ作品はお初です。
芥川賞受賞の前後、まだ作家稼業と会社勤めを並行している時代のエッセイは、
OLらしい日常に溢れつつも、なんだか着眼点が変!という
その立場を反映したものでした。

30歳過ぎ独身ということで、友人と気ままにウィンドーショッピングなどしつつ、
初詣に行ったり、ゲームをしたり、まー自由に暮らしてます。
この適当な休日の過ごし方は、サラリーマン時代の私も似てたので、共感。

一方で、小説家としての時間もあるわけで、
仕事帰りに帰宅前に喫茶店などで書きものをし、
帰宅後、仮眠をとってから夜中に再度書きものをし、
そしてまた眠るという生活のようで、こりゃしんどいだろ!?と驚きました。

仕事をしながら小説を書くということの大変さが、
このスケジュールを見ただけでもわかります。

わたくし、それなりの資格マニアだったりするので、
仕事が終わって帰宅後に資格の勉強とかしてましたが、
それって、60点なり70点なりを取れば良いだけのこと。
それでも、かなりしんどかった思い出が・・・・。マゾ的にいろんな試験にチャレンジしてました(苦笑)。

そんな、レールに敷かれた勉強をすればよいだけの私と違って、
無から作品を生み出す行為を仕事終わりにし続けるというのは、
相当な覚悟と体力が要ることだろうなと思います。

著者は、芥川賞を受賞してしばらくしてから会社を辞めたようですが、
会社勤めをしながら芥川賞作品を獲れる作品を生み出す根性に脱帽です。




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